約 1,933,803 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1722.html
三國志戦記 【さんごくしせんき】 ジャンル タクティカルシミュレーション 対応機種 プレイステーション2 発売・開発元 コーエー 発売日 2002年2月14日 定価 7,140円 判定 なし ポイント 連鎖の爽快感とifストーリーが売りバランスの悪さや冗長さも目立つ 三國志シリーズ 概要 システム 評価点 問題点 総評 その後 概要 三国志を題材としたシミュレーションゲーム。 本作は三国志シリーズ本編とは違い、戦略・戦術といった戦争要素に特化した作品である。 プレイヤーは「曹操軍」「孫策軍」「劉備軍」の3勢力からプレイする勢力を選択し、戦争パートと戦略パートを繰り返してエンディングを目指す。 戦争パートにおける戦法の連鎖と、戦略パートにおける多種多様なifシナリオが大きな特徴。 システム 三國志シリーズとの違い 内政の概念が存在しない。人材登用も非常に簡略化されている。 基本的に完全自由に戦略を選べる三國志シリーズと違い、目標とその期間が定められている。プレイヤーはその制限の中で戦略を組む。 ゲームの流れ プレイヤーは「曹操軍」「孫策軍」「劉備軍」の3勢力からプレイする勢力を選択し、各章で定められた目標を達成していく。 各章で定められた目標は「○○を○ターン以内に占領する」といったもの。戦略パートで部隊を動かし、戦争パートは都市ごとに定められた専用マップで行う。 戦争パートで敗北してもゲームオーバーにはならないが、戦略パートでその章における目標を達成できないとゲームオーバーとなる。 エンディングは各勢力に4~5個用意されており、戦略パートでの決断によって変わる。一度見たエンディングや章間のイベントは自由に視聴可能。 各武将に設定された能力 武将の基本能力は「統率」「武力」「知力」の3つ。これに加え、武将ごとに「特性」「階級」「兵科」「戦法」が決められている。 「統率」「武力」「知力」の基本3能力は、その武将の攻撃力に影響する。 戦法には統率系戦法、武力系戦法、知力系戦法の3種類が存在し、各戦法の攻撃力はその武将の各能力に相応して高くなる。 「特性」は各武将が1つ持つ特殊能力のようなもの。 戦争パートで役立つものもあれば、戦略パートで役立つものもある。 例えば張飛の特性「万人敵」は部隊戦意(後述)が80以上で武力系戦法が使い放題になる。 「階級」は各武将の将軍位であり、高いほど兵士数、すなわちHPが大きい。 階級を上げるには戦争パートにて功績を挙げることが必要になる。 階級が上がるごとにその武将の基本3能力が上昇する他、新たな兵科・戦法を覚えることがある。 「兵科」は各武将に用意された選択可能兵科。階級が上がると新たな兵科を覚えることがある。 特定の兵科でなければ使用できない戦法も存在する。(弓兵が無ければ戦法「乱射」が使えないなど。) 階級が上がる際に、武将の基本3能力の内どれがどれだけ上がるかも、その武将が選択した兵科によって異なる。 「戦法」は各武将が戦争パートにて使える必殺技のようなもの。「階級」が上がると新たな戦法を覚えることがある。 戦法は単に敵を攻撃するだけでなく、敵味方の位置を変えたり、味方の戦意を上昇するものなど多岐にわたり、これを連鎖させることが重要になる(後述)。 各武将が覚える戦法は予め決まっており、特定の階級になると覚えさせることができる。 戦略パート 戦闘部隊を編成し、各章で定められた目標を達成できるようそれらを派遣する。敵味方の部隊同士が同都市に位置すると、戦争パートに突入する。 各章で定められた目標は複数存在することがある。プレイヤー自身の決断によって展開が分岐し、結果的にエンディングも変わる。 部隊だけでなく「密使」を派遣することもできる。同盟を結ぶ際や人材を登用する際に用いる。 各武将には個々に「友好武将」が数人定められており、在野武将とその都市にいる密使が友好武将であれば、その武将を登用できる(*1)。 章によっては、敵勢力と戦争するか同盟するかを選べる。同盟する場合も密使を用いる。 特性「工作」を持つ武将を密使として派遣すると、戦場に有用な建設物を最初から建てた上で、自身も工作兵として戦争パートに参加できる。 戦争パート 敵味方の部隊同士の直接対決が各都市で定められた専用のマップ上で行われ、基本的に敵の総大将の兵士数を0にした方が勝利となる。 敵の兵士数を減らすには直接攻撃の他、戦法を使用する必要がある。 戦法は敵部隊を移動させたりといった様々な付加効果を持つが、単独での威力は直接攻撃に毛が生えた程度であり、一度使うとなくなってしまう。 しかし戦法の影響を受けた敵味方部隊に、さらに別の味方部隊が戦法をかけられるような位置関係があると、戦法が連鎖する。 基本的にはこの戦法連鎖を狙って部隊を動かす。連鎖はその数が大きいほど効果が大きくなってゆく。結果的に敵部隊を壊滅させれば、戦法も回復する。 また、軍師は「連環」という敵部隊への戦法予約のような特殊行動ができる。これを用いると全く離れた場所での戦法連鎖も可能となる。 各部隊には「戦意」というパラメータがある。 この数値が高いと特定の武将特性が有効になったり、攻撃力が上がったりする。 部隊の行動順もこの戦意の高さで決まるため、戦意を上げる効果のある兵糧庫や戦法の存在は重要になる。 兵科の一つである建設兵は、戦場に建設物を建てることができる。敵の侵入を防ぐ策や周囲の味方部隊の戦意をターンごとに上げる兵糧庫など数種類存在する。 軍師は各ターン初めにランダムで「秘策」を使えることがある。その強力さや使える頻度は軍師の知力の高さに比例する。 評価点 戦法連鎖の爽快感 戦法が連鎖した時の爽快感は抜群。敵兵士の撃破数がどんどん加算されていき最終的にカンストする様は圧巻。 戦法が多く連鎖するとそれに伴ってクリティカルの発動確率も上昇してゆく。クリティカル発生時のBGM変化などの演出も爽快感を際立たせてくれる。 三国志好きにはたまらないifストーリー プレイヤーの選択によって英雄達の歴史が変わってゆくのも本作の大きな特徴であるが、三国志ファンのツボを衝いた展開が用意されている。 曹操軍の最難関エンディングを見るためのどんでん返し展開、小覇王孫策が存命していたら…というif展開、さらに意外にも単なるハッピーエンドではなく切ない終劇を見せる劉備軍最難関エンディングなど、ifストーリーの内容は非常にクオリティが高い。 中でも非常に評価が高いのは曹操軍における『 赤壁に勝て 』と題されたifストーリー。 史実にて赤壁の戦いで敗北し中華統一の夢が破れた曹操だが、敗北後に曹操は「郭嘉がいたならばこのようなことにはならなかった」と漏らしたという。 このifストーリーでも曹操の船団は赤壁にて呉の周瑜により焼き討ちとなるのだが、そこから三国志ファン感涙の展開を見せる。ぜひ自身の目で見ていただきたい。 最終決戦を盛り上げるBGM 長い戦いの果てに最終決戦に臨むのだが、その際のBGM「決戦」が非常に評価が高い。 このBGMは続編の『三國志戦記2』でも使用されている。 問題点 ダルい戦争パート 戦争パートが基本的に長い上に多い。戦略パートにおいて1都市進むごとに戦争パートに突入することもザラ。 戦法ムービーの事前スキップ設定ができない。戦法ムービー自体はよくできているが、やはり何回も見ていると飽きる。毎回スキップボタンを押すのは面倒。 最初の陣形選択の際に好きな武将の並びができない。 ほとんどの兵科が、川・山・森がある場所で極端に移動力が下がる。特に騎兵系がひどい。結果的に川・山・森の影響を受けにくい歩兵系兵科持ち武将の優遇にも繋がっている。 賢くないAI COMは部隊の配置、編成、戦法の使い方が下手。 基本的に戦法の連鎖は狙わず、闇雲に戦法を使用してくる。 中盤~終盤にかけては連鎖を意識した部隊配置をしてくるが、戦法の発動条件を満たしてなかったり、ミスで不発に終わる事が多々ある。 他にも「移動の早い騎馬兵を突出させ部隊を分散させてしまう」「意味無く城内に入り出られなくなる(*2)」「誰も寄らない場所に建設物を建ててしまう」等。 1周クリアするたび武勲が引き継がれるので部隊は強くなるが、AIは強化されない。 戦法のバランスの悪さ 一部の戦法があまりにも便利すぎる。 具体的には遠方の敵を問答無用で引き寄せる「挑発」「陥穽」が代表的。むしろこの戦法を持っている武将がいなければ大連鎖はほぼ不可能といっていい。 他には最大9部隊の複数部隊に問答無用でダメージ+混乱状態を付加する「火矢」が強力。特に最終決戦で良くある攻城戦では、城の外からこの戦法を持つ武将で攻撃すれば無傷で攻略可能。 逆にいえばこういった強力な戦法を持つ武将が敵にいると非常に厄介。味方部隊が問答無用で敵陣に引き込まれたりする展開はストレスでしか無い。 強い戦法もあれば、逆に使い辛い戦法も存在する。 発動に地形条件が加わっている「水計」「落石」などの戦法は、当該地形が含まれるマップが少なく使い辛い。 発動条件が厳しい事もあってか効果は高いものの、他に発動条件が容易で高い効果を発揮する戦法がいくらでもある。 便利な武将の偏り 武将が覚える戦法は予め決まっており、しかも前述のように異常な強さの戦法が存在する。従って、戦争パートで有用な武将は自然と限られてくる。 特に「挑発」「陥穽」系以外にも有用な戦法を多数覚える田豊や、特性「工作」を持つ武将の中でも頭一つ抜けた沮授はメインキャラクター達と同等かそれ以上に強い。 また鄧艾は登場こそ遅いものの特性「殊勲」のおかげで成長が異常に早く、かつ基本能力や戦法も優秀なのでどの勢力でもレギュラー候補となる。 逆に基本的な能力が高くても「単騎駆」のような強力な特技を持たない武将や、地形によって移動制限を受けやすい騎兵系の兵科しか覚えない武将は不遇。 人材登用の簡略化 本作の人材登用は基本的に友好武将の派遣で行う。友好武将さえいれば登用できるので、そこに駆け引きの妙は一切無い。 これだけでも気になるプレイヤーはいるだろうが、本作はそれに加えて戦争で捕虜にした武将を問答無用で自勢力に組み込むことができる。 戦争で捕虜にするためにはその武将の階級に応じた連鎖数で撃破することが必要なのだが、慣れれば趙雲・張遼・甘寧といった有名武将もかき集めることが可能。 ちなみにこれは敵味方問わず通用するので、自軍の有能な武将が前述の「挑発」などの戦法で敵陣に引きこまれた揚句、大連鎖を食らって捕虜になり寝返ってしまうということもありうる。 微妙な武将能力評価 コーエーの武将評価がまだ甘い時期の作品であっただけに、楽進・韓当・陳武・丁奉など過小評価な能力の武将がチラホラいる。 内政の概念が存在しないため、主に政治面で活躍した陳羣・顧雍・張昭・馬良などが総じて「知力だけがちょっと高い雑魚」と化している。 総評 三国志ファンには堪らないifストーリーなどは特筆すべき評価点なのであるが、やはり全体的なバランスの悪さや冗長さは目立つ。 しかしゲームシステムの根幹的な部分はありそうでなかった個性的なものであり、本家三國志シリーズとはまた違った作風を楽しめる。 非常に伸び代を感じさせる作品である。 その後 続編として『三國志戦記2』が存在する。
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/2858.html
今日 - 合計 - 三國志IIIの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時48分02秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/cwcwiki/pages/149.html
三國志VIII 三國志VIIIID+ゲーム名君主の場合、都市金MAX 新しい武将を作るときのボーナス能力ポイント100 新武将作成時、ふりわけポイント100 新武将1人目の特技を全て取得、戦法が全て「極」 行動力MAX 金9999 治安100 技術1200 戦争時プレイヤーの兵士20000固定(攻撃時) 全武将と親密度が好意以上 ID+ゲーム名 _S ULJM-05240 _G SANGOKUSHI 8 君主の場合、都市金MAX _C0 TOSHIKINN MAX _L 0x205E8030 0x0001869E 新しい武将を作るときのボーナス能力ポイント100 _C0 NEW BUSYOU POINT 100 _L 0x817E9970 0x00020004 _L 0x00000064 0x00000000 新武将作成時、ふりわけポイント100 _C0 SHINBUSYOU NOURYOKU 100 _L 0x817E9960 0x00060004 _L 0x00000064 0x00000000 ↑新武将作成時、各能力の最大値と振り分けポイントが100になります。 新武将1人目の特技を全て取得、戦法が全て「極」 _C0 1RIME TOKUGI ALL _L 0x205D1BC0 0xFFFFFFC0 _C0 1RIME SENPOU MAX _L 0x205D1BC4 0xDDDDDDDD _L 0x205D1BC8 0x0DDDDDDD 2人目以降は +BC h 行動力MAX _C0 KOUDOURYOKU 200 _L 0x005D1B93 0x000000C8 金9999 _C0 MONEY 9999 _L 0x105D1BD8 0x0000270F 治安100 _C0 SECULITY 100 _L 0x005D7324 0x00000064 技術1200 _C0 TECHNOLOGY 1200 _L 0x105D7328 0x000004B0 戦争時プレイヤーの兵士20000固定(攻撃時) _C0 HEISHI20000 _L 0x210E6A50 0x00004E20 全武将と親密度が好意以上 _C0 shinmitudo ALL koui ijou _L 0x805DA9A0 0x00980001 _L 0x000000D5 0x00000000
https://w.atwiki.jp/zurich77/pages/14.html
発掘都市と武将名 ()内は未発見武将として登場する年 数字なしはシナリオ開始時、既に未発見状態 シナリオ2 A 都市(本城内)で発見可能な武将 薊 ・・・徐邈 平原・・・崔琰 晋陽・・・貂蝉(191?) 鄴 ・・・蘇由 北海・・・管亥/孫乾 下邳・・・車冑(190) 濮陽・・・伊籍/王粲(193) 陳留・・・典韋/毛玠/高柔(193) /潘璋(196) 許昌・・・戯志才/鍾繇 汝南・・・呂範/程秉(191)/魏延(194)/陳到(194) 洛陽・・・賈逵(199) 天水・・・楊阜(197) 武威・・・馬岱(197) 寿春・・・蒋欽/劉曄(193) 廬江・・・陳武(195) 秣陵・・・張英 呉 ・・・全琮(202)/陸遜(202) 会稽・・・虞翻 紫桑・・・呂蒙(193) 宛 ・・・甘寧/陳震/文聘(197) 新野・・・鄧芝(201)/徐庶(206)/鄧艾(216) 襄陽・・・向朗/馬良(206)/龐統(208)/楊儀(209) 江稜・・・董和 /霍峻(197)/趙累(202)/董允(214) 江夏・・・李通/費禕(212) 桂陽・・・趙範 零稜・・・劉度(191)/蒋琬(207)/劉巴(205) 成都・・・張松/張任/秦宓(192) 建寧・・・李恢(194) B 以下は都市ではなく、地域で発見可能な武将 薊 領内 涿県・・・呉巨 南皮領内 河間・・・簡雍/孫礼(199) 界橋・・・呂曠/呂翔 鄴 領内 白馬・・・趙雲 晋陽領内 雁門・・・司馬朗(190) 襄垣・・・郝昭(195)/郭淮(206) 北海領内 即墨・・・太史慈 濮陽領内 東平・・・程昱 泰山・・・呂虔(192) 下邳領内 広稜・・・呂岱/張紘(194)/陳矯(194) 琅邪・・・諸葛瑾(193)/諸葛均(208)/諸葛亮(207)/徐盛(196) 淮陰・・・歩騭(196) 小沛領内 彭城・・・厳畯/張昭(194)/張承(197) 許昌領内 頴川・・・郭嘉/荀彧/陳羣 陳留領内 任城・・・満寵 汝南領内 譙県・・・許褚 洛陽領内 河内・・・司馬懿(198) 河東・・・徐晃 孟津・・・楊奉 長安領内 臨晋・・・張既/傅巽 郿・・・法正(195) 安定領内 陳倉・・・孟達(191) 天水領内 隴西・・・王双(219) 寿春領内 合肥・・・魯粛(191) 廬江領内 石亭・・・宋謙(194) 秣陵領内 丹陽・・・凌操/朱桓(196)/朱然(196) 呉 領内 曲阿・・・許貢/陳横/吾粲(206) 会稽領内 始新・・・周昕/董襲/ 建安・・・賀斉 柴桑領内 九江・・・周泰 宛 領内 穰県・・・黄忠/牛金(201) 襄陽領内 新城・・・韓嵩 成都領内 綿竹・・・呉蘭/雷銅(191) 蛾眉・・・張翼(207)/冷苞(210) 広漢・・・王甫(190)/王累(192) 交趾領内 蒼梧・・・邢道栄(193) しらんかったわー -- (あ) 2016-11-13 12 51 16 孔チュウプレイの際、許昌はまさに宝の山。 三國志界屈指の謀将、内政官が揃っているので、内政・人事・計略が思いのままだ。 -- (孔イ由) 2018-07-20 09 31 50 零陵・・・劉度(191)(ifシナリオ2) -- (名無しさん) 2020-03-09 16 10 52 下邳(本城内)・・・車冑※190年時点 -- (うんこまん) 2023-01-15 11 27 40 晋陽(本城内)・・・貂蝉(※192発見時17歳なので191?) -- (名無しさん) 2023-08-15 16 12 13 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7816.html
三國志14 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 三國志14パワーアップキット 三國志14withパワーアップキット 概要(PK) 追加要素(PK) 評価点(PK) 問題点(PK) 総評(PK) 三國志14 【さんごくしふぉーてぃーん】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 8.1/10プレイステーション4 メディア 【Win】DVD-ROM【PS4】BD-ROM 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2020年1月16日 定価 パッケージ版【Win】10,780円【PS4】9,880円(各税別) 判定 良作 ポイント 追加機能のDLC化『三國志』35周年記念作品中国全土の壮大な塗り絵 三國志シリーズ 概要 『三國志』シリーズの14作目。『三國志』シリーズ35周年記念作品となる。前作『三國志13』から4年の歳月を隔てて製作された。 今作は全武将プレイだった前作から君主プレイに戻り、また、『三國志IX』や『三國志11』で見られた中国全土1枚マップを採用しており、1枚のマップの中で内政や戦争の要素が完結するようになっている。 全体的には『IX』と『11』の両方の流れを汲み、さらに占領による領地の細分化などの独自の味付けがなされた作品となっている。 システム 全国一枚マップと細分化された領地 先述の通り、中国全土は広大な1枚のマップとHEXによって表現されている。 今作独自の要素としてそれぞれの「都市」の周りには複数の「府」が存在し、それらを占領して武将を配備して内政を行い、徐々に自勢力の「占領地域」を広めていく形になっている。 府には合肥や定陶といった三国志で登場する地名や彭城といった三国時代以外で有名な地名が付けられており、これらの地をめぐって他勢力と争う事になる。 ゲーム開始直後は未所属の府が多く、他勢力に奪われる前に占領していく必要がある。『信長の野望』シリーズで言えば13作目の『天道』でいう「町並み」の概念に近い。 核となる都市と存在する複数の府とその周りの地域を全て支配する事で、初めてその土地の全ての収入を手にする事が可能となる。今までの作品では領地は都市単位だったが、府によって細かい領地まで表現されるようになった。 自勢力の影響下に置かれたHEXは自勢力の色に塗りつぶされていく。内政ないし部隊を差し向ける事で自勢力の影響下を広げて収入を増やしていく形となり、中国全土を「塗り絵」の如く自勢力の色で塗りつぶしていく。 武将が配備された府では旬(10日)毎に武将の「魅力」や「個性」に応じて周辺のHEXが塗りつぶされ、部隊の場合は「陣形」や「規模」に応じて占領できるHEXの数が変化する。 同時に自勢力の影響下に置かれたHEXは「兵站」の概念も担うため、部隊と自勢力の都市を結ぶHEXが他勢力によって分断されてしまうと兵糧が届かなくなり混乱や大きな弱体化を招く。 都市を落とした際は所属する府を奪う事が出来るが影響力自体は最低限となるため、いきなり全ての土地を入手できるわけではない。このため、都市攻略後も自勢力の影響力を高めるために武将を派遣して占領を進めていく必要がある。 「府」自体は部隊に接触されるか計略の「地域懐柔」で支配下に置ける。このため、戦争で都市は奪えずとも府を奪う事で他勢力の領地と収入を掠め取って弱体化を図る事も可能。 また、都市に隣接する府を奪った場合は奪い返さんと執拗に部隊を差し向けてくるため、戦闘が起こりやすい。 シリーズ最大となる1,000人の武将 本作では『III』以来久々の登場となる呂公や荀爽など。そしてシリーズ初登場となる段煨、龐林、盧毓、柳隠、谷利、羊衜といった武将が大量に追加され、シリーズ初となる1,000人の大台に乗った。 一つの都市でも大量の府が存在し、それぞれに武将を配備する必要があるため、それまでのシリーズに比べても多くの武将が必要となるのでどの武将にも活躍できる目がある。 シナリオは従来の物に近いが、近年ではパワーアップキットでなければ実装されなかった後年のシナリオがいくつか最初から実装されており、デフォルトで「227年 出師の表」が存在。また、DLCでも早期購入特典で無料だった「249年 正始政変」等が実装されているため、後期の年代でもプレイしたいファンの要望にも応えている。 個性豊かな武将 武将の特徴として『三國志11』で見られた「特技」をより細分化し、最大5つの「個性」を持つ事で表現されている。 戦闘時に周囲の部隊を強化させる「神将」や、内政の際の占領範囲を増やす「名声」といった優位になれる「個性」の他、兵站が切られると全能力が低下する「酒乱」部隊の方針設定で自主退却や敵接近時の無視が出来なくなる「猪突」といったマイナス効果を持つ個性も多数存在している。 これにより、張飛や孫権の酒乱や功名にあせる黄忠といった今までのシリーズで表現されなかった負の個性が描かれるようになっている。原作で罠にはまって戦死した武将などは「直情」や「猪突」といったマイナス個性を持つ。 武将毎に主義と政策を持つ。 政策は武将毎に「戦闘」「支援」「謀略」「内政」「人事」のいずれかを強化させる政策を持つ。戦闘ならば特定の陣形を強化したり、支援ならば部隊の兵糧消費を減らすといった政策を持ち、それぞれレベルとコストが設定されている。 主義は君主になった際の「施政」コマンド内での勢力の主な方針となる。オールマイティな「王道」や戦闘に特化した「我道」等の主義が存在し、主義によって設定できる項目の数が変動する。これにより人事や内政を得意とする孫権や戦闘を得意とする呂布といった勢力の傾向が表現されている。 君主と同じ主義を持つ武将の場合は政策に必要な「コスト」が減るため、低コストで強力な政策を実行可能となる。 戦闘面では戦法や陣形といった従来のシリーズに近いもので個性を表現している。 内政 先述の通り、府に武将を配備し、「商業」「農業」「兵舎」の数値を高める事で収入を高めるのが主になる。数値だけではなく影響下に置かれた土地の数も影響するため、手早く収入を上げたければ部隊を差し向けて「占領地域」を増やすのも内政の一環になっている。 各コマンドの実行には「命令書」が必要となり、毎ターン命令書の数までしか命令を実行できない。「地域内政」で府に配備された武将はターン毎に金を消費しつつ自動的に内政を行うので、配備するのに命令書を使用すれば後は放置すればいい。必要に応じて配置換えをするか解任する際に改めて命令書が必要となる。 また、従来のシリーズでは人材登用や外交以外に主だった要素が無かった「魅力」が占領地域拡大に影響を及ぼすのも大きなポイントとなる。能力が低くとも魅力に特化した武将を配備させて早期に占領地域の拡大を済ませる事も重要である。 内政は「治安(統率)」「兵舎(武力)」「農業(政治)」「商業(知力)」と、いずれの能力も関わるため、少しでも得意な分野や内政に有利な個性があれば活躍できる。 「都市内政」として、都市毎に募兵と訓練担当を任命できる。これによって都市の軍備を賄う形になるが、どちらも金を消費するので財政と相談する必要がある。 評定を開いて武将からの「提案」を聞く事も可能。自勢力の状況に応じて武将が様々な提案をしてくるので金を消費してそれらを採用する事で実行できる。 戦闘中の勢力があれば敵の部隊に「計略」をしかける、消耗している部隊があれば兵力を「補充」するといった従来のシリーズではコマンドで表現していた要素は提案で採用する形で初めて行われるようになった。 内政面でも財政がひっ迫していると改善せんと提案をしてくるが、武将によっては「兵糧の売却」や「略奪」と違った方向で提案してくれるためにらしさがにじみ出ている。賊将なら略奪を好み、それ以外の将ならば略奪は最後の手段にする等。 これらの要素は従来の作品からすれば任意に行えていた物が多く、あえて不自由にする事でゲームバランスの一環としており、実行にも説得力が出るようになっている。 戦闘 ベースとなった『IX』と同じく戦略画面で部隊の進路や方針を選択し、「進行パート」で見守る形となる。進行中に敵の接近に気が付いたとしても近年の作品のように即座の対応は出来ずに次のターンまで待つ必要がある。 本作では勢力が大きい順にターンが回り、進行パートで一斉に進行する仕様上、後手(弱小勢力)ならば先手(大勢力)の都市の出陣状況、部隊の目標などを予め見る事が出来るため、有利に進める事が出来る。 逆にこちらが大勢力になると、敵勢力の咄嗟の出陣に対応出来なかったり、こちらの部隊の目標を見られた上で部隊の方針を決められるために裏をかくのが難しくなる。 このため、近年の作品では増加傾向だったリアルタイムで操作する場面は少ないのでよく考えて方針を定める必要がある。一応、任意のタイミングで戦法を発動できる「采配武将」という概念は存在するが、これも任命できる人数が限られており、ここぞという時の切り札的扱いである。 『IX』や『11』と同じく物資や兵も都市毎に管理され、輸送も不自由なのですぐに動かす事は出来ない。どこに配備するかが非常に重要となる。 一つの部隊に複数の武将を所属させる副将の概念はなく、全ての部隊は一人の武将で率いる形になった。このため、猪武者の部隊が計略に弱いという弱点が露呈するが、本作では任意の部隊に計略を仕掛ける事が出来ず、武将によっては計略を受けた周辺の部隊を素早く回復させるといった個性を持つ者も存在するため、従来のシリーズほど重篤な弱点ではなくなっている。 相性のいい武将や義兄弟などの部隊が近くで戦法を発動させると連携する事がある。『IX』と同様に平凡な将でも相性のいい武将を固めて連携させると活躍が出来る。 出陣の際には陣形を決める必要がある。こちらも『IX』と同様に陣形によって様々な個性を持つ。機動や攻撃力に優れた「鋒矢」や攻撃力は低いが占領範囲の広い「鶴翼」、凡庸な能力だが山地に入ると強力なバフがかかる「長蛇」等、用途に合わせて陣形を定める必要がある。 全国一枚マップでも触れたが、自勢力の影響下のHEXがそのまま兵站の概念を持つため、敵が突出した所で兵站を切って混乱させる事で、再序盤に到底かなわないような大勢力に襲われても対処が出来るようになった。 兵站が切られた状態が続くとどんな名将の大部隊でも死に体といえるほどの弱体化を受けてしまう。大軍で攻めたとしても兵站が切られるとあっという間に全滅する事も珍しくないため、パワープレイは通じにくいばかりか兵力を大幅に失う羽目になる。 「反董卓連合」シナリオでいきなり董卓と呂布に最大兵力で攻められる曹操勢力や「三顧の礼」シナリオの劉備ではこの兵站切りを巧みに生かす事で何とか切り抜けられるバランスにもなっている。 CPUも兵站切りを狙ってくる他、敵の内政による領地拡大でこちらの兵站が切られる事もあるため、攻める際は注意が必要となる。陣形によっては占領範囲が狭い物も多く、計画的に侵攻しなければいとも簡単に兵站が切られてしまう。 マップには「火罠」「櫓」「土塁」「落穴」等の建造物を設置可能。こちらもベースとなった『11』の要素を引き継いだ形となる。 ある程度勢力が拡大すると「外征」を行えるようになる。自勢力の都市や軍団に州ごとの全ての都市をオートで攻めさせる事が可能。細かな操作が不要となるため、ゲーム終盤の消化試合に向く。 外交 外交面では従来のシリーズより大きな変更点は少なく、一部のコマンドはある程度勢力が大きくならなければ使用出来ず、最初は「親善」や「同盟」「捕虜返還」ぐらいしか行えない。 敵に攻められた際の援軍要請や共同作戦が無い(*1)ので従来ほど頼りにはならないため、兵站の確保や不可侵条約、勢力が大きくなった際の連合防止の意味合いが強い。 勢力が大きくなって地位を得る事で初めて同盟国に「攻撃要請」したり弱小国に「降伏勧告」する事が可能となる。 コマンドを使用できる頃には国力が高まっており降伏勧告もそれなりに成功するため、中盤のテンポを速める事が出来る。原作視点でも張魯や劉琮といった勢力を次々と降伏させた曹操のようなプレイが出来る。 勢力に敵視されてしまうと親善で関係を改善する事が不可能に近くなるが、戦争で得た捕虜を解放ないし返還要求に応じると関係を改善できる。 アップデートとDLC それまでのシリーズでもシナリオや顔グラフィックといった要素をDLCで販売する事はあったが、本作はそれらに加え、能力の編集機能や新たな難易度などもDLCとして販売される予定となっている。 このため、シリーズでは初となるシーズンパスも販売されている。これらを導入する事で実質パワーアップキットにあたる要素を無印に備えることが出来るようになる。 アップデートにより無料で仮想シナリオや三国志時代以外の武将が追加される事もある。恒例の『古武将』『水滸伝』『信長の野望』の他『蒼き狼と白き牝鹿』からも武将が追加され使用出来るようになった。 チュートリアルやシナリオをクリアする事で「項羽と劉邦」等の古武将も解禁される。 歴史イベント 歴史イベントは全て発生条件を確認できるようになり、発生後に何が起こるのかが事前にわかるようになった。また、一部のイベントは条件を満たしている状態ならば任意に発動できるようになった。 これにより『12』~『13』で見られた勝手にイベントが発生して勢力版図がガラッと変わるといった問題点が改善されている。 あえて実行しない事で徐庶が劉備の下を去らずに諸葛亮と共存できる。孫策を死なさないまま全土を統一するといった歴史のIfも可能となっている。 その他 劉備・曹操・孫権・関羽・張飛・趙雲・諸葛亮・周瑜・呂布・貂蝉といった一部の有名武将は顔CGでモデルが動くといったシリーズ初の試みがなされている。 またシナリオ後期になると張飛の知力が上昇している。これまでのシリーズでも呂蒙といったシナリオによって能力が変わる将はいたが張飛の知力が変化するのは『11』以来。原作では劉備入蜀の際に策略を用いて厳顔を捕らえるといった知勇兼備の将として成長した場面が描かれており、これが反映された形になる。しかし個性から「酒乱」は消えていないので、酒が遠因となって命を落とした張飛らしさも損なわれていない。 孫権は後継者問題を拡大させた晩年の迷走が反映されており、一部シナリオでは能力が低下しているうえ、プラス個性がマイナス個性に置き換わっている。これまでのシリーズでは後期シナリオで能力が上がる将はいたが、逆に下がるというのも『11』以来。 評価点 ベースとなった『IX』や『11』の評価点となった要素を取り入れてより昇華させている。 リアルタイム戦闘や陣形による部隊編成(『IX』)、妨害施設による防衛(『11』)特性による武将の個性付け(『11』)をより発展させた事で純粋に面白さに繋がっている。 戦争システムは『IX』に近いが、IXには存在しなかった罠や妨害施設、今作から登場した兵站の要素の追加により、より深い読み合いと工夫が可能になった。 『11』では特技を持たない武将も多かったが、細分化された事で全ての武将が何かしらの個性を持つようになった。 『11』で見られた武将の様々な固有台詞も継承しており、さらに一部の武将には一騎打ちの固有名乗り、部隊編成時の固有台詞、果ては専用の音声で個性付けがなされている事もある。 両方の作品で見られた全国一枚マップも作り込まれており、巴蜀から長安を攻めるための北伐のルートや火計を狙いやすい夷陵や非常に進軍しにくい巴蜀の地などの個性がみられる。 一部のシステムやコマンドが不自由になった事が思わぬドラマを生み出し、熱い展開になる事も多い。 兵站の概念の表現 それまでのシリーズではあまり注目される事の無かった要素だがシンプルながらも表現されており、兵站が切られた部隊は大部隊でも簡単に倒す事が出来るために戦術面としても面白い。 内政の影響力増加で思わぬ所で切られたり、囮で釣って遊軍に切らせる、はたまた勢力が大きい状態ならば周辺の府を落として「包囲占領」を発動させて一気に兵站を切るといった様々な戦術が取れ、うまくハマった時はかなり爽快。 武将数の増加 同じく過去最大数の武将数を謳っておきながらほとんど武将に出番が無かった同社の『信長の野望 大志』とは異なり、武将は幾らいても足りないほどのゲームデザインなのでうまくかみ合っている。 本作で初登場となった谷利等、有名なエピソードがありながら今まで全く登場していなかった知る人ぞ知る武将も多い。 過去最大数ではあるが「胡赤児(『III』)」「張譲(『VI』)」『IX』の末期の武将等、過去作には登場したものの本作には登場していない武将も存在する。 「個性」や「陣形」の取り合わせによって武将の個性はかなり感じられる。 「錐行の陣(機動力最高)+脱兎(退却時はZOC無視+機動力増加)+強運(負傷、捕縛されない)」持ちで積極的に兵站切りを狙える劉備や、「医術」を持つために積極的に負傷した武将の治療を提案する張魯と虞翻、最高の武力と強力な固有戦法を持つが3つものマイナス個性により扱い辛さも天下無双な呂布、等、それぞれの武将の得意分野を理解する事で大いに活躍させることが出来る。 2級戦の武将といえど、親愛武将による能力バフを駆使すれば最強クラスの武将にも立ち向かえる。また、親族同士でもバフがかかるので一族が多い曹操や関羽などは結束するととんでもない強さになる。 内政による占領土地の増加量を大幅に増やす「名声」募兵時に効果を底上げする「召募」といった個性は持つだけで超一流武将を上回るほどの効果を発揮するため、それらを持つ武将は能力値が低くとも重宝出来る。 過去作と同様に義理や野望はマスクデータになっている。特に遠征による忠誠度低下が起こりやすい為、呂布は少しでも気を抜くと即寝返ったり反乱を起こして独立するなど近年のシリーズではあまり見られなかった最強だが扱いづらいクセモノといった面が表現できている。 骨太なバランス 兵を待機させるだけでも兵数に応じて兵糧が消費される。訓練や提案でも金が消費される等で物資はいとも簡単になくなる。特にリソースはかなり限られている序盤は適当にプレイするとすぐに赤字になるので、適材適所な内政を心がけて素早く収入を上げたり不要な官位を剥奪して俸禄を抑える等の倹約を徹底しなければならないため、骨太な難易度に仕上がっている。 兵糧の消費量が多く管理に悩まされる。金さえあれば大量に買えるが商人が常駐する都市はないので、内政で賄いきれない場合はよく枯渇する。巴蜀の地を攻める時等、年単位で部隊が出陣する場合は消費量が馬鹿にならない。 特に出陣後は部隊と出陣元都市が離れる程、兵糧の消費量が増えるため、大軍で遠征する際は十分に確保しないとすぐに兵糧切れを起こしてしまう。 戦闘面でも部隊が壊滅すると忠誠が下がり負傷や捕縛される確率も低くない。負傷した場合は回復に時間がかかり、捕縛されると忠誠度が下がりやすくなる等のデメリットも多いため、慎重になる必要がある。 武将数の多さから弱小勢力プレイでも未発見の在野武将がざくざく見つかるので詰みになりにくく、兵站や罠の要素も含めて大勢力に抗う術は多いので、序盤プレイや弱小勢力プレイはシリーズ屈指の面白さと言える。 中だるみを防ぐ仕様 勢力が大きくなった時点での降伏勧告、軍団委任や外征コマンド等により制圧速度を速める事が出来、中だるみやプレイ時間の短縮に繋がっている。 アップデートにより、中間エンディングも実装。近年の『信長の野望』シリーズにある惣無事令と同じくある程度支配した時点でゲームをクリアする事も出来るようになっている。 賛否両論点 歴史イベント 従来の半分ほどとなり、ムービーによる盛り上げも無いため、三国志を再現して楽しみたいという層には不向きになった。 戦争関連の歴史イベントが無い事も多く、三国志でも屈指のエピソードである「赤壁の戦い」のイベントが無いという点は不満点としてよく上げられる。劉備と孫権が同盟する所まではイベントがあるが、その後は自力で曹操軍を撃退しなければならない。 前作にあった次々に発生する歴史イベントによってゲームのテンポが悪くなっていた部分が解消され、内政や戦争に集中できるのでキャラゲーではなく戦略ゲーに回帰したともいえる。 また、一部のイベントはDLCによるシナリオと共に追加されるため、導入しなければより淡白になってしまう。 知力100軍師の仕様 本作では初期シリーズ同様、知力が100を超えると助言が極めて的確になり、絶対に助言が当たるパーフェクト軍師となる。登用出来る武将を確実に拾え、降伏勧告や同盟の成否も確実に言い当てるため、非常に頼りになる。 反面、知力が99以下ならば助言に外れがそれなりに混ざるのであてにならない(*2)。 特に知力90~99の軍師では差がほとんど感じられないので官職や名品を与えていかに知力100にもっていけるかが一流軍師の基準になる。 当然ながら諸葛亮は初期状態で知力100なので何もしなくとも的確な助言となる上に本人の専用個性や戦法のいずれもチート性能(*3)というシリーズ最強クラスの諸葛亮となっている。伏龍を得る事で天下を獲れるという司馬徽の言葉にも説得力がある。 このように知力100と99以下では使い勝手に差があり過ぎる為、もう少し調整をして欲しかったという声も聞かれる。 もっとも、本作ではコマンドを実行するまでに日数が必要となる為、知力100軍師の助言といえど、コマンド実行後に対象の武将が移動した事による状況の変化で失敗といった事は起こりうるし、負傷して知力が下がれば助言が外れるようになるといった弱点もある。 問題点 全体的にわかりにくいことが多い 戦法はいつ発動するのか、個性とは何なのか、どんな個性がありどのように作用するのか、収入の決まり方等、わかりにくい要素が多く初心者に優しくない できる要素、存在する要素に対して、低層のUIやオブジェクトとして表現されている要素の割合が少なくなにかとわかりにくさを助長している 三国志11程度の情報量であればやりながらわかっていくでも通用したが、本作ほど情報量が増えると把握するだけでも大変 官職が少ない 指揮できる兵は官職に応じて変動するのは従来のシリーズ通りだが、武将数が圧倒的に増えた割には官職の数はさほど変わらないのであっという間に埋まってしまう。 このため、勢力拡大中に有能な武将を登用した場合は既存の武将の官職を奪う必要があるため、忠誠が下がってしまう。 本作の場合、無官だと3,000~4,000人までしか兵を率いられないため、官職のない武将が戦場で活躍するのが厳しくなっている。従来のように統率が高い武将ならば指揮できる兵も増えるといった要素はない。 一部の説明不足 以下の点は説明がないまま不利益の原因になる点 特に都市の規模で最大兵数が決まるのだが、輸送や移動などで兵数や物資が最大値を超えてしまった時は特に断りなく、消滅してしまう。 提案や外交等で使用される金は君主が所属する都市の物で固定されるため、戦争や移動などで攻略直後の物資が乏しい都市に移動すると金が無いためにほとんど何も出来なくなってしまう。 他国の武将を登用する時はその武将が何らかのコマンドで都市から移動すると即座に失敗になってしまい無駄足を踏む確率が非常に高い。 自勢力に所属する武将の親愛武将を処断すると忠誠度が大幅に低下する。交戦中の勢力から降ってきた武将ならばよく該当するため、知らぬ間に大幅に忠誠が下がってしまう事がある。 チュートリアルが簡易 チュートリアル自体はあるものの数は少なく、シリーズ経験者を対象にしたような内容なのでシリーズ初心者には向かない。 初級モードならば自勢力への補正やAIが緩く、かなりの接待プレイになるのでこちらで試行錯誤しながらルールを覚える方がいい。 ただチュートリアルをクリアする事で張良や白起といったチートクラスの古武将が解禁されるのでこれらを使う事で初心者のフォローにはなる。 バランス面 進軍や輸送に時間がかかる。 これ自体は原作再現ともいえるので一概に問題点とは言えないが、1ターンが10日単位であるのに場所によっては数か月あるいは年単位でかかってしまう。特に巴蜀の地を攻める際は非常な面倒を強いられる。もっともこれは補給が寸断しやすいことも含めて歴史上正しいので、ある意味評価すべき点である。 太守を任命できない。 仕官年数や官職等から自動で決められてしまい、任意の武将を太守に出来ない。特に黄巾の乱シナリオでの曹操や袁紹といった野心の高い武将が太守になると「駆虎呑狼」の餌食になりやすい。 太守でなければ発動しない個性(仁政)といった物もあるので使い勝手が悪くなってしまった。 政策の1つ「侵略荒廃」がとにかく邪魔。 進軍した地域の内政値を下げる効果だが、敵に使われると鬱陶しいだけで自分で使うと役に立たない。 というか地域を落とせば内政値減少の損害を受け自分が受けることになるため、ない方がマシですらある。 自身の評価の低さに留まらず、謀略系全ての効果がある「上兵伐謀」までもこれを嫌って避けるというプレイングが一般化してしまっている。 外交 基本的に同盟ぐらいしかする事が無く、その同盟も互いに攻め込まない事と同盟国の領地も兵站になるといったメリットしかないので頼りない。 攻撃要請も使用できる頃には自勢力は十分に大きくなっているので役に立つとは言い難い。 援軍要請や停戦が無いため、殊更外交の影が薄い。せっかく捕虜返還や解放で関係が改善される要素があるのだからそこから停戦を持ち掛けるといった事が出来ても良いハズだが… 特に捕虜を返還して関係を改善しても大抵は交戦中なので即座に「敵視」の状態まで悪化してしまい、ほとんど意味が無くなる。 同盟の延長が不可能なので一度解消された後に結び直す必要があるのだが、使者が到着するまでの間に相手勢力に攻撃される可能性も高い。 同様の問題は『信長の野望 創造』や『信長の野望 大志』でも見受けられたのだが… 近隣の勢力が手を結んで大勢力に立ち向かう「連合」は今作でもあるが組んだ所でどの勢力も動かないために空気と化している。 「反董卓連合」シナリオでは史実通りに連合軍が何もしないのでそのまま前線に立つ曹操が董卓軍に屠られる光景も珍しくない。 信長の野望や過去作ならば連合を組まれた瞬間に一斉に出兵される為に大勢力と言えど窮地に陥る要素ではあったのだが、今作の場合は組まれた所で全く怖くない。 内政 内政開発による発展の幅が小さく、領地を塗り切ればもう大半の開発は済んでしまったも同然であり、あとは物資の倉庫の拡張目的として都市のレベルを上げるぐらいである。 そのため高い政治を持つ武将を選んで任命するよりも武将や頭数をとにかく並べて置いておくだけになってしまう。 たまにしか来ないとはいえ商人との交易レートが内政収入のそれと全く見合わないものになっており、特に序盤に物資のやりくりに悩んでいる最中に商人が現れると一気に潤って開発もへったくれもなくなってしまう。 府の収入の成長量自体の小ささと相まって開発の意義はだいぶ小さい。 部隊が出陣元の物資を消費するという兵站システムにより戦闘部隊が物資を運び込めない仕様になっており、占領した都市の物資の多くが消え、固定値が補充されるという歪な物資ルールとなっている。 大規模な勢力での連戦がやりづらくなっており、非常に脆い輸送隊を後詰めとして付けるという危うい用兵をAIが要求される。 また賊にわざと都市を明け渡して取り返すことを繰り返し補充された多くの物資を延々と蓄積させるような裏技まで存在する。 一騎打ちの簡素化と舌戦の廃止 一騎打ちは五合打ち合うのを見るだけという方式になりプレイヤーが介入する要素は一切なくなった。 また舌戦は完全に廃止された。 また、一騎の個性を持ち武力差があっても負ける事が多く安定しない。 従来のシリーズでは専用の補正を持ち、最強の武力でほぼ無敵を誇る呂布ですらその辺の猛将に普通に負けるので油断ならない。 ゲームが重い 発売当初は一部のPCでマトモに動かない等の問題も多く、動いたとしてもかなり重たい事が多かった。 コンシューマー版でもターン毎にオートセーブが行われ、その度に時間を食うので不評だった。 武将の寿命 武将の死因として「自然死」と「不自然死」(戦死や事故死など)が設定されており、不自然死の武将は設定されている没年を迎えた後もしばらく生き続けることができる。 しかし武将の年齢に関わらず没年+数年程度で寿命を迎えてしまうため、若くして不自然死した武将は結局長生きはできなくなってしまっている。 例として上述の「正始政変」シナリオでは、史実で司馬一族に粛清された曹爽勢力でもプレイが可能だが、シナリオ開始時点で主要人物が悉く没年を迎えているため、不自然死とはいえゲームクリアまで持たないことが多い。 設定で寿命を「長寿」や「なし」にすることもできるが、そうすると今度は高齢の武将がいつまで経っても死亡しなくなってしまう。 寿命を延長できるイベントやアイテムも存在するが、イベントは対象がランダムであるため狙った武将の寿命を延ばすのは難しく、アイテムは絶対数自体が少ないうえ他の勢力が保有している場合も多い。 前作『13』では不自然死は一律20年間長生きできたうえ、寿命延長アイテムも豊富だったため、一層短く感じる。 発売当初の問題点(改善済み) 反乱や引き抜きが異様に多い。特に第二軍団以降に所属する武将に褒美をやれなかったため、遠征を繰り返すと忠誠がぼろぼろになり、引き抜かれる事が多かった。 太守が任命出来ない上に褒美を与えられないので後半になると「駆虎呑狼」が猛威を振るい、次々に太守が独立する悪夢が繰り広げられた。「駆虎呑狼」はこちらが使う分にも成功しやすいのでシリーズ初期クラスの凶悪さを誇っていた。 一騎打ちがランダムで発生する都合上、突然文官同士が一騎打ちをしたり、文官が一方的に呂布とか張飛といった猛将に一騎打ちを仕掛けられて殺される事が多かった。これも方円の陣に一騎打ち回避効果が加わる事で改善された。 陣形のバランスが悪く、特に防御系の陣形は選ぶ価値が無いほど使い勝手が悪かったが、アップデートにより戦法の発動率の調整といった調整が行われた。 人材捜索の失敗報告や兵糧の買い付けなど、無意味にクリック回数が増える事が多いクリックゲーと化している部分もあったがアップデートにより簡略化された。 歴史イベントで「登場人物がイベントに参加可能」の条件が厳しく、「出陣」「関に所在」「移動中」では参加できないため、虎牢関に呂布が引き籠っている間に王允が引き抜かれて連環の計が起きなかったり、曹操軍に攻められまくるのに諸葛亮に会うために一定期間引き籠らなければならない桃園三兄弟等の不自由が見られたが、アップデートで条件が緩和された。 CPUの「地域懐柔」がうざい。 かなりの頻度で地域懐柔で府を取られる割には防衛手段に乏しく、知力の高い軍師や太守を配備したとしてもあまり意味が無い。アップデートにより成功率の調整や懐柔を防ぐ「輿望」の個性が追加された。 総評 ユーザーの中でも人気の高い『IX』及び『11(*4)』の流れを組む上に府や兵站といった新システムも領土を塗り絵に見立てたシンプルでわかりやすいシステムであるために敷居はそれほど高くない。 システムこそシンプルではあるが、様々な個性や陣形を持つ武将を取り合わせる事で奥の深さもあり、施政や政策によってプレイ感も千差万別に変わるために自由度も高い。 近年の『信長の野望』及び『三國志』シリーズは「無印の時点では計略や災害、軍団委任といったあってしかるべき要素を省いてパワーアップキットで大々的に新要素として実装する」といった事が多く、 無印は買わずにPK待ちという扱いを受ける事が多かったが、本作は発売された時点でいつもの不満点は概ね解消されており、久々に無印の時点で満足が出来る完成度を満たしている。 発売当初には上記のような問題点も見受けられたが早い段階でアップデートによって改善されており、今後の展望が望める状態になっていた。 余談 近年の作品と同じく様々なコラボをしており、『銀河英雄伝説』や『ライザのアトリエ』『パリピ孔明』等の武将をダウンロード出来た。 これらの特殊版権キャラは設定にかかわらず処断する事が出来ないという仕様となっている。 本作は久々に無印の時点で満足が出来る完成度を満たしているのだが、これは純粋に過去作の反省点を活かしたというよりは、同社の無双シリーズにおけるとある事件が尾を引いている可能性が高いと言われている。 『戦国無双4』発売と同年の2014年にカプコンが「無双シリーズの"MIX JOY"がカプコンの所有する技術の特許に抵触している」としてコーエーテクモゲームスを訴える事件が発生。裁判は泥沼化の様相を呈した末、2017年12月に"MIX JOY"の特許に対するカプコンの訴えを退ける判決が下ったものの、カプコンが控訴。2019年9月の控訴審ではカプコンが勝訴し、最高裁でコーエーの上告が棄却されたためカプコンのほぼ完全勝訴が確定した。 これにより『戦国無双4』以降、無双シリーズにおける『猛将伝』は完全に独立した別作品やDLC拡張に形を変えて事実上廃止に追い込まれた経緯があるため、コーエー側も神経質になっている可能性がある。 『信長の野望』及び『三國志』シリーズにおけるパワーアップキットは『猛将伝』などとは異なり追加要素のみ遊べる単独ディスク方式ではないため、裁判の影響は受けないと思われるが、追加要素を前提としたいわゆる「コーエー商法」は以前からファンの間でも批判があったため、『猛将伝』の廃止を機にSLG系でもPKを廃止すべきだというユーザーも居る(*5)。 [部分編集] 三國志14パワーアップキット 【さんごくしふぉーてぃーんぱわーあっぷきっと】 三國志14withパワーアップキット 【さんごくしふぉーてぃーんうぃずぱわーあっぷきっと】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 8.1/10Nintendo Switchプレイステーション4 メディア 【Win】DVD-ROM【Switch】ゲームカード【PS4】BD-ROM 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2020年12月10日 定価(各税別) PK【Win】6,830円【PS4】5,830円with PK【Win】11,880円【Switch/PS4】10,780円 判定 なし ポイント 結局発売されたPK商法発売当時はバグまみれ異民族が『12』以来の登場 無印プレイヤーに厳しい金額設定 三國志シリーズ 概要(PK) 今作はPK(パワーアップキット)を発売せず、シーズンパスで要素を追加していくと宣言していくとしていたが、結局発売された大型拡張ディスク。 ユーザーの信頼を裏切ったものの無印の評判は良く、僅かながら期待する声もあったのだが…。 追加要素(PK) 新シナリオやイベントの追加 襄陽の戦い直前である「二袁の思惑」「赤壁の戦い」「関羽包囲網」といった事象の直前のシナリオが追加。後期シナリオも238年の「遼東征討」が追加されている。 追加仮装シナリオの「英雄乱舞」は「英雄集結」の亜種だが劉備三兄弟や孫堅と2人の子がそれぞれ独立勢力になるなどかなり細分化されており、呂布軍以外は武将が15人で構成されている。人数バランスの良さに加えて、「ジジイ軍団の黄忠軍」「病弱な曹仲軍」「公式コメントに匙を投げられた夏侯楙軍」「曹操が君主でなく関羽配下」などネタ要素も多く好評である。 無印ではスルーされた「孫堅の戦死」や「赤壁の戦い」の歴史イベントも実装され、従来の作品に近い内容となった。 「偽報」の追加 部隊を罠に誘い寄せるといった「偽報」の要素が追加。これによって偽報に関する個性も増えている。 「歴史イベント」の作成が可能になった 「外交」で土地を条件に出来るようになった 無印の問題点であった「外交」での同盟延長が出来るようになった 人材コマンド「仲介」の追加 武将同士に婚姻や義兄弟を設定出来るようになった CPUは使用しないプレイヤー専用の機能 評価点(PK) 新モード「戦記制覇」の追加。 決められた勢力ごとのクリア条件をクリアしていくショートシナリオ。短時間でクリア出来、クリア時の成績に応じてスコアが残せるのでスコアアタックをする楽しみもある。 シナリオごとに専用イベントが用意され発生させる事でスコアが良くなったり、不利になったりする。 イベントが発生すると不利になる事が多いのでスルーしてクリアする事も可能だが、したとしてもスコアは望めなくなる。 またDLCでシリーズ初となる三国時代の最終期である呉討伐のシナリオが初めて登場した。 ゲームをセーブする事でも減点対象となるのでリロードによるズルも通用しづらい。 「地の利」の追加 州の過半数(2都市以下の州は全域)を支配する事で州に応じた「地の利」が得られる。各種補正や他国との「交易」が含まれる。 補正は移動の短縮、自動占領範囲の拡大、登用成功率上昇など、内政や人事に関わるものが中心。 異民族・交易は特に要素として大きいのでそれぞれ単独項目を参照。 異民族の追加。 『IX』のようにマップに異民族の拠点が追加され、桁違いの兵力と異民族武将が控えている。 特定の都市を支配することで外交する事ができ、友好イベントを発生させると戦争で使える武将を派遣してもらえる。 また本拠を武力で制圧することで異民族の武将が配下になる。 異民族武将は内政に参加できないといった制限があるものの専用の非常に強力な戦法を持っていたり、個性の面で優遇されていたり、率いられる兵数が20000になっており捕縛もされないと戦力としては非常に頼りになる 「交易」の追加 上述の「地の利」の一種であり、交易相手として「ローマ帝国」「パルティア王国(*6)」「クシャーナ朝」「インド」が登場し、それぞれ司隷・雍州・益州・交州の「地の利」を得ることで交流可能。武将と物資を派遣する事で交流し、友好度を高める事で様々な名品や新技術、戦法を取得できる。また、武将にも大きく経験が入るので育成にも向く。 名品は各地域に1種類あり、それぞれ統率・武力・知力・政治の各能力+10に加えて、前者2つは退却確実・後者2つは寿命延長の効果を兼ね備えている。強力であるうえ、寿命延長の医書が手に入りづらい蜀と呉が寿命延長の名品を手に入れやすくなっているためバランスも取れている。(*7) 戦法の書は「クシャーナ朝」で得られる阿修羅陣が特に強力であり、特に北伐以降のシナリオの蜀では知力上昇の名品と併せて交易のない無印版とは比較にならないほど闘いやすくなる。 ただし、交易相手同士で争いを始める事もあり、敵対勢力に肩入れすると友好度が下がってしまう事もある。 新個性、新戦法の追加 負傷兵がいなくなりやすい「粗暴」等の個性が追加。一部の武将の個性がさし変わっている。 新戦法も追加。于禁や曹丕、馬騰などに固有の戦法が増えた。 アップデートにより、制限はあるものの新個性を自作する事も出来るようになった。 問題点(PK) 武将編集のデータが読み込めない(現在は改善) 発売当初は編集した武将データが読み込めず強制的にリセットされていた。 かなり深刻で能力を弄っただけでも読み込めなくなることがあった。 強気すぎる値段設定。 無印から買っていたプレイヤーは安い方のPS版でも無印で9,680円、PKは5,830円、シーズンパスは1と2があり各4,950円であり、全て買い揃えるのに2万5000円以上必要と相当割高である。 withPKであれば10,780円となりPKが実質1,100円であるため、シーズンパスと合わせても20000円少々で済むがそれでも割高には変わらない。 シーズンパス2は戦記制覇モードおよび本編の追加シナリオと旧作の顔CGがメインとなり、機能としては「新名品作成機能」ぐらいしか増えずに旨味が少ないため、シナリオに拘りがなければ買わないという選択肢も取れる。 withPKの差額1100円自体はDLCシナリオのDLCが315円であることを考えれば、PK追加シナリオ5本を目当てで買うだけでも元が取れる額である。 PKの追加内容が薄い。 武将編集、ゲーム中編集や超級難易度、新名品登録といった従来のPKに含まれていた要素がシーズンパスに含まれてしまったために未収録。 特に編集機能はPKが初登場した「IV」にすらあったので実質有料化されたものとなる。 また、無印と共通する問題点となるが、本作の武将編集はマスクデータ(義理、野望、好戦等)の編集が不可というかゆい所に手が届かない。これも初出となる「IV」ですら可能であった。 マスクデータの存在は編集機能の販売後にアップデートによって公になったが、編集機能のアップデートは行われなかったので、見えるのにいじれないという中途半端な状態が放置されたままとなっている。 新武将のマスクデータがいじれないので、ライバルとして強力な新武将の勢力を作成してもAIが弱く、大した脅威にならずに消えていくことも珍しくない。 異民族はOFFにすることができない。 プレイヤーに関しては使いたくなければ使わなければいいだけの話だが、異民族武将はCOM勢力も使用してくる。味方で頼りになると言うことは敵に回すと厄介ということでもある。 特に弱小勢力で耐えている際に大軍で攻め込まれると消耗させられるうえに捕縛登用もできず鬱陶しいことこの上ない。二虎競食で関係を悪化させれば去らせられるが、弱小勢力だと計略が満足に使える保証もない。 またある意味、下記の項目にも繋がっている。 晋陽バグ 都市が晋陽のみ、もしくは+幽州の都市のみで異民族の鮮卑の武将がいる勢力を降伏勧告すると、降伏したはずの勢力の武将が全て在野になるというバグが発生する。最終アップデートでも修正されることはなかった。 晋陽は山に囲まれている上に隅っこの都市なので勧告で済ませたくなる都市であり、バグの影響は大きい。 二虎競食で関係を悪化させるのが一般的な回避方法である。 偽報の問題 CPUがあまり使用してこないので空気と化している。 「偽報」に関する個性が多数追加された事やそれに伴う変更で既に個性枠が一杯の武将は一部の個性が差し替えられる形になってしまった。 特に龐統は「人脈(登用・探索にかかる日数が半減)」が「察知(周辺の部隊の「偽報」状態を解消)」に変更されたため、明確に弱体化させられる憂き目にあってしまった。 後期シナリオの問題点 早期特典として無印の「249年正始政変」よりもさらに進んだ「263年 蜀漢の滅亡」が追加されたが、そのままの状態ではプレイが困難 末期武将が追加されていない上に、武将が167人しかおらず、不自然死の仕様から蜀の武将の大半が没年を迎えており、すぐに死んでいくなど通常プレイが著しく困難となっている。 『晋書』日本語訳の公開が進んでおり、新武将作成も難しくないので、この時代の人物を大量に登録するのも手。なお、新武将枠150人を全部使っても、全盛期の武将数には及ばなくなっている。 また、新武将に設定できる生年は250年が下限なので、あまりゆっくりしているわけにも行かない。 武将不足を補うための「古武将」も開始時点で全員が94歳となっているため、仕様の壁を越えられずに6年ほどで死んでしまうのも痛いところ。コラボ武将ならば不死身なので使用可能だが… 結果、武将不足で内政が行き届かずに賊が跋扈し、戦闘は異民族武将を雇い入れる事となりがち。ある意味五胡十六国時代を先どっている この状況では「後方の都市を放置してでも前線に武将を集中させる」ことができるプレイヤーが圧倒的に有利であり、滅亡寸前であるはずの蜀でもあっさり統一できてしまう。作業感に耐えられればだが……。 コンピュータに任せると、寿命の関係で、高確率で蜀呉の武将が死に絶え、魏が生き残り勝利となる。 無料アップデートで追加された内容の説明不足 詳細不明な設定値や組み合わせの可否が解りづらい「新個性編集」 アップデートで追加されたが内容が一切不明な「異民族大進軍」 発生条件や効果の不明な「大統合」 上記の3つの追加機能は公式からの詳細な説明も無く、マニュアルにも追加されなかった 特に「異民族大進軍」に関しては、ゲーム内のどの要素を指しているのかすら不明 総評(PK) ファンの信用を裏切り発売されたパワーアップキット。 内容的には良作であった無印を引き継いでおり、新個性エディタやイベントやシナリオの増加と言った改良点もあるので遊べなくもないのだが シーズンパスによって従来のPKであって当然だった機能が省かれてしまい、有料化した上にシーズンパスを導入したとしても機能が不完全という新たな問題点まで生む結果となってしまった。 なまじ無印の時点で満足の出来る完成度に達しているため無印から購入したプレイヤーはさらにフルプライスの金額を払って購入するほどとは言い切れないところであり、実際に購入を見送る無印プレイヤーも少なからず見られた。 withPKでの差額1100円であれば問題のない値段であるため、三國志14自体を今から始めるプレイヤーはwithPK版で問題ないだろう。 念を押すが間違ってもバラバラに買わないように。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/2326.html
三國志曹操伝 機種:PC 作曲者:横田真人 開発元:コーエー 発売元:コーエー 発売年:1998年 概要 SRPG「英傑伝シリーズ」の第5作目。今作の主人公は三国志屈指の英雄・曹操。 ルートによっては2作目『三國志孔明伝』主人公の諸葛亮が魔王に憑依されるなど破天荒なシナリオが話題を呼んだ。 BGMの一部は後に配信された『三國志曹操伝 ONLINE』にも流用されている。 作曲の横田真人氏は後に任天堂に移籍し、『スーパーマリオギャラクシー』等を手掛けることになる。 サウンドトラックは発売されていないが、BGMがCD-DA音源のため、オーディオプレイヤーで聴くことができる。 収録曲 No. 曲名 備考 順位 02 決戦の時 決戦前の本陣 03 陰謀 戦闘開始前 04 暴走 主に対袁紹戦 05 急襲 主に対呂布戦 06 互角 主に対呉軍戦 07 覇道 主に対劉備戦 08 苦戦 主に撤退戦 09 凱旋 戦闘勝利 10 一騎討ち 11 暗雲 最終戦前 12 大戦 イントロがマーラー作曲『交響曲第5番』第1楽章に似ていると言われる 第5回443位 13 曹操の迷い 選択肢発生 14 迷い 不穏なイベント 15 乱世の習い 悲しいイベント 16 統一 スタッフロール 17 本陣 18 悠久の時の流れ タイトルメニュー、進行イベント 19 落花 悲しいイベント(呂布関連) 20 慶事 嬉しいイベント 21 夜空 しんみりしたイベント、エンディング 22 嚆矢 オープニング 出陣 作曲:並木晃一、孔明伝のイントロ部分流用、ジングルで流れる
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/11261.html
今日 - 合計 - 三國志VIIIの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月12日 (金) 11時25分53秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5918.html
三國志IV 【さんごくしふぉー】 ジャンル 歴史シミュレーション 対応機種 PC-9801、FM-TOWNS、Macintosh、Windows、スーパーファミコン、3DO、セガサターン、メガドライブスーパー32X、プレイステーション 発売・開発元 光栄 発売日 【PC98】1994年2月26日【FMT】1994年6月2日【SFC】1994年12月9日【3DO】1995年3月28日【SS】1995年4月28日【32X】1995年7月28日【PS】1995年9月29日 定価 【PC88/Mac/SFC/3DO/SS/32X】14,800円【PS】10,800円(各税別) 判定 良作 ポイント 初期シリーズの完成形妖術師諸葛亮シリーズ初のパワーアップキット実装 三國志シリーズ 概要 前作からの改良点 本作のシステム 武将 異民族 戦争 シリーズ初のパワーアップキット実装 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 『三國志』シリーズの4作目。 それまでのシリーズと同様に三国志の群雄の一人になって中国全土の統一を目指すことが目標。 前作『三國志III』のシステムがベースとなっているが、様々な部分がプレイしやすいように改良されている。 また、各武将に「特殊能力」が付くようになり、個性が増した。 前作からの改良点 内政は「開発」「治水」「商業」「技術」の4つの項目に分かれ、それぞれに内政資金と実行武将を設定することで毎月資金を消費しながら自動で行われるようになった。都市内にいる武将を選択することで発展の様子をコメントしてくれる。資金がなくなると働いてくれなくなるので、その場合は工面する必要がある。また、内政や訓練等に従事していても(効果は半減するが)他のコマンドを実行することが可能。2人まで同じ内政分野に取り組めるが、相性の近い者同士で組むと消費資金が少なくなるというメリットがある。反対に相性が遠い(悪い)と消費資金が増加する。また、マスクデータとして「内政経験値」があり、内政経験を長期間積んでいる武将は、能力値の少々高い新参武将よりも効率が良い。 兵士の「訓練」は従事する武将を選んだ後、月数を指定して行う形に変更。ただし、内政と違って途中で担当官を解任する事は出来ないため注意を要する。 前作では身分に応じて実行できるコマンドが決められていたが本作では撤廃された。しかし、「諜報」や「外交」等は「特殊能力」を持つ武将でなければ実行できない。また、一般武将を太守にした際の強制委任も廃止された。 それまでのシリーズでは委任していなければ毎ターン必ず各都市に命令をする必要があった。 しかし、本作では自ターンであれば任意の都市を選択して好きなタイミングで命令することができるようになり、テンポが劇的に改善された。 パラメーターが最大になった、資金が尽きた、期間が満了した等で状況に変化があればターンの初めに報告してくれるので、その都度、命令し直すだけでよくなっている。 同様に戦争中の部隊への命令も任意の部隊から選べるようになり、移動範囲も一括して表示されるように改良されている。 「捜索」「密偵」の範囲が地方単位となり、個々の都市をわざわざ選択する必要がなくなった。 「新武将」のシステムが改良され、武将同士で親子関係を結べるようになった。 前作の「新武将」は全能力がランダムで決まっていたのでアンバランスな能力になりがちだったが、今作ではこれまでの新君主と同様にボーナスポイントで任意の能力を増加させる方式になり、ある程度は好きに決められる。 本作のシステム 武将 各武将には「特殊能力」が設定され、戦争で特定の計略が使えるようになる。「外交」が行える、「諜報」ができるといった個性付けがされるようになった。 これにより能力が多少劣っていても「特殊能力」があれば活躍できる可能性が産まれ、より個性が出てくるようになった。初期保有最大は諸葛亮の21個、最低は夏侯楙の0個。 特に在野武将や捕虜を登用するのには「人材」の能力が必須であり、「人材」持ちはそれほど多くないため、どんな武将でも重宝された。 逆に言えばどんなに能力値が高くても、該当する「特殊能力」を所持していない武将は、「外交」や「情報」を行うことはできない。「偵察は手の空き気味な低能力武将の役目」という前作までの認識は改める必要がある。 マスクデータである「経験値」を貯めることで、「特殊能力を習得する」という成長も可能。 前作のパラメーターである「陸指」と「水指」は「統率」にまとめられ、部隊の攻撃力に関わるようになった。得意とする兵科の特殊能力(「歩兵」「騎兵」「弓兵」「海戦」)があり、中でも「海戦」はそれなりに貴重な特殊能力であるため、それを多く持つ傾向がある呉の武将が海戦で有利なのは変わらない。 武将同士の血縁関係や、字や異名といった要素もマスクデータとして実装された。これにより「一騎討ち」等で武将のセリフが細かく変わり、より個性的になった。 異民族 本作で「異民族」の要素が追加された。マップ上にはおらず、「外交」で他国の都市の襲撃を「要請」する形で登場する。 後のシリーズに比べるとそれほど強くはないが、撃退した際に「異民族」の武将を捕らえることがある。それまでのシリーズに登場していた南蛮の孟獲達は本作では「君主」ではなく「異民族」として登場している。 異民族との戦いは自動で行われる。迎撃しなかった場合は都市を荒らされてしまい、内政値などが下がってしまう。 異民族は辺境の都市を中心に襲うため、マップの端の都市でも安全とは言えなくなった。 異民族は羌・山越・南蛮・烏丸の4種類が存在し、襲撃対象に入っていない都市は全都市のうちの3分の1程度に過ぎない。実に中国全土の約3分の2が異民族の脅威に晒されているのである。 PK版での追加シナリオでは孟獲や羌の徹里吉も君主として使用可能になっている。今作では建寧・雲南といった都市が削除されているため、孟獲が江州・永安を支配しているという珍しい場面を見ることができる。 戦争 各部隊に「大将」の他に「副将」を最大2人つけることが可能。各武将の「統率力」が部隊の攻撃力に関わるため、多少能力が劣る武将でも、固めることで優秀な武将一人の部隊にも太刀打ちできるようになっている。また、「知力」の高い武将を「副将」に混ぜることで猪武者の補佐ができるようにもなった。 そのため、個人管理だった兵士は都市管理となり、出陣の際にそれぞれの部隊に割り当てる形となった 計略などの「特殊能力」は部隊に所属する各武将が使用する。そのため、「副将」を多く連れることで様々な「特殊能力」を使用できる。 「特殊能力」の使用は武将の体力を消費するので同じ「特殊能力」を持つ武将を固めると使用可能回数が増える。 …といいことづくめのように見えるが、部隊が壊滅すると武将が全員捕縛されるデメリットもあるのでその点も踏まえる必要がある。 戦闘中の「計略」が増加。ただし実行には「特殊能力」が必要になるため、武将によってはまったく「計略」が使えない場合も…。 前作で導入された「武器・兵器」の種類がさらに増えた。「弩」「強弩」「連弩」「衝車」「発石車」の5種類。 「弩」「強弩」は商人からも買えるが、都市の「技術力」を上げた上で特殊能力「製造」を持つ武将に製造させることでしか、「連弩」「衝車」「発石車」は入手できない。 技術20で「弩」、技術40で「強弩」、技術60で「連弩」、技術80で「衝車」、技術100で「発石車」を製造できるようになる。 弩3種類は技術が上がると1ヶ月に作れる数も増える。 強弩は弩の2倍、連弩は弩の3倍の威力がある。なお火矢でさらに通常の1.6倍の威力を出せる。 更に弩部隊を特殊能力「弓兵」を所持した武将が率いると攻撃力+100%。 「衝車」「発石車」は「攻城兵器」であり技術力をかなり高めてからさらに製造に17ヶ月もかかるが、攻城戦を有利にすることができる。 「衝車」は城門を直接攻撃し、「発石車」は投石で敵部隊や城門を攻撃する。 戦争で守備側が迎撃してきた場合は必ず「野戦」が挟まるようになった(*1)。守備側が「野戦」で退却するか、迎撃せずに立て篭もった場合は「攻城戦」へ移行する。 「野戦」では守備側の軍師が戦う前に罠を仕掛けることが可能。前作にも登場した「落とし穴」の他、火計をかけると一面が一気に燃え広がる「柴草」が追加された。これにより、敵部隊をおびき寄せてから火計で焼き払うといった「博望坡の戦い」のような戦い方が可能。 「攻城戦」は城門前の戦いとなり、攻撃側は守備側を全滅させるか、城門を開けた後の「最終決戦」に勝つかが勝利条件となる。 城門は防御度が高く、通常部隊の攻撃でこじ開けるのは困難(*2)なので、状況に応じて守備隊を全滅させるか、城門を狙うかを定める必要がある。 守備側は部隊を城壁の上に配置することができ、「落石」や「弩」で妨害することが可能。対して攻撃側は城壁に取り付くことで自動的に梯子をかけることができ、これをよじ登ることで城壁の上の部隊を攻撃できる。 梯子につかまっている状態の部隊は防御力がガタ落ちになるほか、「落石」を受けると一段下に下がってしまうため、そこを狙われると被害は少なくない。特に攻撃側は注意しなければならない。 城門の防御度が0になると開門し、「兵力」か「武力」かを決めて「最終決戦」が行われる。 「兵力」:互いの兵力を元に自動的に勝敗を決する。 「武力」:互いの武将を一騎討ち(1~5回)させ、勝った回数が多い方が戦争の勝者になる。一騎打ちで戦争の勝敗が決まるというのが珍しく、「発石車」で門をこじ開け、一騎討ちばかりをするという某三国志アニメのような戦法を取ることができる。そのため、一騎討ち要員を戦場に連れて行く重要性も高まった。 「武力」を選ぶと戦場に出ていなかった武将も引きずり出されることになるため、攻められた側からは武力の低い文官タイプが一騎打ちに参加する羽目になる、といったことも珍しくない。 また、「弓兵」の能力を持っていると一騎打ちで逃げ出した武将を矢で一撃で仕留めるため、かなり有利になる。 戦後処理では従来の「登用」「解放」「斬首」に加え「牢に繋ぐ」ことが可能となった。 「登用」を断られたが「解放」も「斬首」もしたくない武将を捕虜のままにしておくことが可能。後で「登用」する(*3)他、「外交」で物資を条件に解放することもできる。このような仕様のため、今作では捕えた武将を解放するメリットは皆無に等しい。 敵君主の領土と武将を全て奪った場合、戦後処理で直接君主を「登用」することが可能となった。運が良ければ曹操・孫堅といった有能な君主を殺さずに配下にできる。 もちろん断られた場合は「斬首」か「解放」するしかないので賭けにはなるが、「登用」できた時の喜びはひとしお。 君主を捕らえた際にその君主の所領が攻め取った都市と隣接していない所にしか残ってない場合は解放もできず「斬首」しかできなくなる。 シリーズ初のパワーアップキット実装 本作で初めて「パワーアップキット(PK)」が実装されるようになった。仮想シナリオの追加に加え、武将と都市のパラメータを自由に弄れるエディタ機能等が追加された。 本作以降のPK版にはエディタ機能の搭載が定例となっているが、これには前作で発生した「三國志III事件(*4)」が背景にあると思われる。 エディット機能搭載により、納得のいかない武将の能力をいじったり、寿命や義理といったマスクパラメーターをいじったりと、好きなような遊び方が出来るようになった。 『信長の野望 天翔記(*5)』や『水滸伝 天命の誓い』の武将を登場させることも可能(*6)。 自分で武将の顔を描くことが可能になった。これにより、新武将はもちろん、既存武将の顔も好きに描き換えられるようになった。描画は8色のドット絵であり、 あくまで自力で描かなければならない。 Windows版以降でも、既存の画像と差し替えられる機能は無い。 「一騎討ちモード」が追加され、登場年代を無視した武将同士の一騎討ちが見られるようになった。 各武将に武将列伝が用意されるようになり、その武将がどんな人物なのかが参照できるようになっている。 コピー印刷しようとしても真っ黒になる特殊印刷の説明書を使ったマニュアルプロテクトを採用している。 しかしこれも、半紙を挟んでコピーするとコピーできてしまった。 評価点 各登場人物がよく喋るようになった。 内政を1つとっても「我々も働いているのだが今ひとつ…」といったボヤキや、「資金が沢山あるから仕事が進む」といった報告をくれるので状況の把握に加えて愛着が湧きやすくなっている。 割り当て資金が尽きている状況の台詞では、まさにその武将の本性が出ている。脳筋だと仕事をサボる労働者へ怒鳴り散らしたり、担当者どうしの相性が悪い場合は相手に公金横領の疑いを掛けたりなど。 城の兵士も訓練度が低い場合は「おい、隙を見て逃げ出さないか」と言ったりするが、訓練度が上がってくると「そこらの敵には負けないぞ!」と意気込んでくれる。それまで単なる数字だけだった兵士にも存在感が出た。 武将の異名や字も実装されたため、一騎討ちの際に「我こそは燕人張飛」「呂奉先を知らぬか!」という小説等でよくある名乗りをしてくれるようになり、様になっている。 戦後処理でも武将が喋るようになった。ただし処断した時は何故か「うわぁー」「ぐぇー」といった妙にコミカルな断末魔で死んでいく。 本作ではPK版に限り、武将エディタで能力を変更した後にその武将からツッコミが入る(*7)なんて細かい芸まで。 何らかの手段で「外交」能力を得た脳筋武将を交渉ごとに派遣したときの台詞が笑える。 「なんか良くわからんが……」と口上を述べたり、成功の報告が「酒が美味かった」だったり。 前作からの改良点により戦争と内政が非常にテンポよく進むようになった。 特に委任していなければ全ての都市のコマンドを順に入力しなければならないという面倒さから解放されたのは大きい。 コマンド(内政、訓練)の効率が良い(訓練度が高い)ほど都市内の武将のアニメーションが活発になるため、状況を把握しやすくなっている。 前作に引き続き、パラメーターの色による表現が採用されており、パラメーターが低い場合は赤、普通ならば黄、高ければ青で表示される。本作では金や兵糧等の都市パラメーターがマップ上に一斉に表示されるようになったためこの表現と相性がよく、一目で各都市の状況を把握できる。 特に「民忠誠度」が赤色(59以下)で表現されるようになると住民反乱の危険があるため、黄色以上に保たなければ非常に危険である。 歴史イベントの増加 それまでは「貂蝉」が武将扱いで登場するか(前作)、なぜかエロイベント(『II』)だった「美女連環の計」が正式な歴史イベントとして追加された。3ヶ月にわたって演義と同様のイベントが行われる。 ただ、普通にプレイしているとなかなか発生しない(*8)条件が多く、隠し要素的な意味合いが強い。 PK版ではさらに「袁家後継者騒動」や「銅雀台作成」といったイベントも追加された。 長生淳氏作曲のBGMについては、戦略画面で勢力が増大するにつれ曲が変わっていく、戦場で自軍が優勢・互角・劣勢につれ曲が変化する、などの前作にもあった仕様を採用している。 勢力拡大や戦況の変化をBGMからも上手く盛り上げてくれる。 賛否両論点 「埋伏」のチートじみた強さ・便利さ 配下武将を相手勢力に仕官させる計略で、忠誠度95以上の武将のみ実行可能。 戦争で敵兵を連れたまま寝返らせることができるため、敵の兵力を減らすと同時に兵力増強までできて非常に強力。 一応、埋伏させたはずの武将が特定の条件(*9)で本当に相手勢力に寝返ってしまうリスクもあるが、それを考慮しても強力。 PK版では成功率が下方修正された。後のシリーズでも、知名度や能力の高い武将は埋伏させようとしても成功率が極端に低下したり、二線級の埋伏武将が運よく登用されても兵を持たせられる可能性が低くなるという形でバランスを取るようになった。 なお、うっかり埋伏させたまま開門・武力勝負してしまうと、埋伏させた強い武将と一騎打ちする羽目(引き分けになる効果もない)になる。 また、「埋伏」を使うことで「将軍・軍師に一度任命した武将を忠誠度の低下なしに解任できる」というのも地味に便利であった。 将軍・軍師は戦場での体力回復が早くなるなどの恩恵が得られるが、通常の武将より支払う金や兵糧が高い。かといって将軍・軍師から「解任」しようものなら忠誠度が下がる。埋伏させるとその武将は復帰時に一般武将に戻るので、実際にはノーリスクで将軍・軍師から解任していることになる。 埋伏中の俸禄支払いも節約できる。 劉備のような貧乏な勢力だと、こうした所での節約が序盤の支えになってくる。 武将捜索の仕様 今作から「捜索」は州単位になったため、各都市を捜索する煩わしさは改善されたが、その一方で武将が発見されるかどうかはほぼ運任せになった。 そのため配下にしたい武将が登場する年になり、その州を捜索したにもかかわらず、なかなかその武将が発見されないということがよくある。 捜索できる州も該当州を支配しているかどうかに関係なくできるため、はるか遠くにある勢力が支配している州から武将を見つけてくるという、従来のシリーズと比べるとやや違和感の残る仕様になってしまった。 シナリオ面 今作も前作同様、『三國志』や『II』で選択できた215年の三国鼎立直後(*10)のシナリオは採用されていない。 このシナリオ選定は不評だったのか、次作『三國志V』からは再び採用されるようになる。 また『II』から今作まで採用されてきた221年の三国時代開始(*11)のシナリオは、本作を境に後のシリーズではあまり採用されなくなっていく(*12)。 「三国鼎立」と言っても、215年から221年頃の中間にあたる219年(*13)を舞台にすることが多い。 問題点 COMの思考があまりにもお粗末(PS版) ゲームレベルが「普通」「上級」問わず、COMはまともに領土拡大や人材配置を行わない。基本的に内政重視型の思考なのか多数の武将を抱え複数の領地があると1都市に武将を集中させ、片や一方は武将が一人という何がしたいのか意味不明の行動を取り続ける。そのため自軍が攻め込み都市を得ると、かなり開発が進んだ状態が多いので開発の手間が省けるとも言える。 さらにCOMのみ武将の移動制限がかからない。例を挙げると劉備軍が譙に武将を15人配置しているのに翌月には下邳に14人移動していたりする(譙と下邳間には徐州が在る)。 COMは場当たり的に戦争を仕掛けても積極的に戦争を行わない一方、羌王や山越王などの異民族に執拗に貢いでいるのかプレイヤーの所有都市が上記勢力の影響地域に入ると嫌がらせのごとく侵略要請を仕掛けてくるのでかなり鬱陶しい。撃退することもできて、運が良ければその勢力の武将を捕虜にもできるがプレイヤーも貢いで敵対度を下げておくと侵略されても早々に引き上げるなど乗り気ではない様子を見せてくれる。しかし兵士が居ない場合でも撃退に成功する時があるので撃退一択では有る。なおプレイヤーが先に侵略要請を許諾させると他勢力の要請が通らなくなる模様。 偽アイテムでも能力値などの上昇効果が本来の効力を発揮してしまう。 本作でもアイテムは健在だが、武器、名馬、書物などアイテムを参照した際に上昇数値やアイテム効力が表示されないものは偽物で、武将に与えて忠誠度を上げるか外交で贈り物にするくらいしか用途がなかった。 しかし、PS版では偽物であってもアイテムが持つ能力値上昇、退却成功率上昇などの効力は本物同様に発揮されてしまうため、非常に強力。SFCに至っては、偽アイテムは自軍の武将には何の効果も出ないが、敵武将では効果を発揮する鬼仕様。 ただし偽アイテムを持つと、たまに訪問する旅人の助言が全て偽アイテムに対する忠告になるため、助言が実質機能しなくなるというデメリットが存在する。 旅人によっては訪問することでアイテムを貰えたり特定の特殊能力を習得することが可能なので、これらを気にする場合は配下武将か他君主に進呈する必要がある。 また、偽玉璽は、魅力と統率が100になる効果は出るが皇帝即位イベントが起こらない。特にシナリオ1ではバグなのか、偽物の玉璽しか手に入らずに皇帝になることができない上に配下にも与えられないので、敵君主か異民族に渡す以外に手放す方法がない。 武将数の減少 胡赤児・典満等の後漢末のマイナー武将が削除され、全体的に武将数が減少してしまった。ただし三国時代後期の武将数自体は増加しているので、後半のシナリオは前作よりは若干楽になっている。 年代が若いシナリオでは武将数減が響いて来ることがあり、捜索の仕様変更により迂闊に武将を斬って数を減らしてしまうと後々苦労することになる。 このため、本作では武将を捕虜にできたり、戦争による戦死がほぼ無くなったため(*14)、武将が死ににくいバランスに落ち着いている。 兵科・兵器のバランス 「衝車」は性質上、城門に接していないと使えないため「落石」の格好の的になり(*15)、使い勝手が悪い。「発石車」は城門から離れて攻撃が可能なので実質「発石車」一択となっている。但し、製造するのに技術力が最大値の100必要であるため、かなり投資しなければならないのはネック。 同様に、武装も「連弩」が非常に強力であり、兵力3万の部隊に持たせると(*16)一度の攻撃で3,000人近くの兵を倒すことができる。もはやマシンガン。しかもこちらは技術力60程度から製造することができるため、割合早くから登場させられる。 一例を挙げると、特殊能力「弓兵」持ちの将軍に任命してある武将(将軍になると戦闘での攻撃力が上がる)を3人編成し兵3万を預け、天候が豪雨で(弓部隊攻撃力UP)敵部隊が川(*17)にいる際に連弩で攻撃すると敵部隊の兵数にも寄るが1回で6000ほど持っていく場合がある。関での戦いも関の上に連弩部隊に陣取られると一方的な虐殺の様相となり正攻法で攻め落とすのは最早不可能。また、前作にあった使用回数も撤廃されたために弾切れの心配もない。チートと揶揄される程の強力さ故か、前作までのシリーズのような戦闘を楽しみたいが故に連弩縛りをするプレイヤーも。 「騎馬」は野戦では強いものの、攻城戦では梯子をかけられない上に登れないため、衝車以上に役に立たない。幸い、攻城戦に移行する際に兵を再編成できるので、野戦だけ使って歩兵か弩兵に再編成するしか使い道がない。 最初から籠城された場合は当然ながら再編成できないため、ほぼ戦力外になるし、兵器のように馬を製造することも出来ないのでそもそも編成しにくいと、使いにくい兵科になってしまっている。 住民反乱がきつい 空白都市に移動することで占領することが可能だが、「民忠誠度」が低いことが多く、住民反乱が起こりやすい。 住民反乱は季節の変わり目で発生するので、序盤はきつい面もあるが、それを見越した領土拡大と施し用の武将を連れて一気に6~70程度まで上げればある程度は防げる。計略は仕方ない。 住民反乱が起こると兵士を含めた都市パラメーターがズタボロになる上に「民忠誠度」もガタ落ちになる。上げるのには膨大な施しが必要になる上に、上げている途中にも起こる可能性があり、最悪ドツボにハマる。 なお民忠が高くても敵国が計略してくると否応なく住民反乱は起きる。民忠誠度が90程度でも一発で住民反乱が起こる時があり理不尽この上ない。ちなみにプレイヤーが1都市に執拗に住民反乱を仕掛け続けると洛陽や長安でも人口が1000人を切る。ここまで下げても民忠誠度を80まで上げると土地・治水・商業が0であろうと収入がそれなりに入る。あくまでも都市の規模により収入が決定するので、人口数は然程影響を与えない仕様。 新武将の自由度 パラメーターはある程度いじれるが、特殊能力に関してはランダムなため、文官にバリバリの戦闘向け特殊能力がついたり、脳筋武将に「天変」といった妖術がついてしまうといったことが起こりうる。気になるのならPK版で武将エディタを使おう。 放浪君主が鬱陶しい 戦争で逃がした君主は「在野武将」にはならずに「放浪中」になる。放浪中の君主は登用できない上に定期的に物資をタカリに来るので非常に煩わしい存在になっている。そのせいで斬ってしまったほうが楽になる。 COMの斬首基準が厳しい 今作から、COMが能力の低い武将を斬首するようになった。通常版では武力+知力+政治の合計が150未満の武将は斬首となる。これはかなり厳しく、一芸に秀でていても問答無用で処刑してしまう。 PK版では、どれか一つの能力が70を超えていれば斬られなくなった。しかし、いずれにしても能力の低い武将を愛でるプレイは難しくなっている。 攻められて開門 ⇒ 一騎打ちだと、勝っても都市の物資が0になるというバグがある。 兵力勝負ならバグを回避できる。そのため、クリア直前の攻城戦以外での最終決戦は兵力一択と言っていい程。 総評 それまでボリュームアップを重ねてきた『III』をさらに発展させ、特殊能力といった武将の個性付けを行った。 複雑な要素もなくUIも改良され、難易度も手頃なので敷居が低くシリーズの入門者にオススメできる作品となっている。 本作以降の作品は本作の発展形というよりは陣形や名声、全武将プレイといった独自の路線で味付けがされているため、本作がシリーズの一つの完成形ともいえる。 また、GBA版『三國志』『三國志DS2』は本作コンシューマ版がベースとなっており、モバイル版で移植されたり、SFC版がバーチャルコンソールで配信されていたため、古い作品でありながらシリーズの中では比較的プレイしやすい状況にある。 余談 本作の諸葛亮は特殊能力を非常に多く持っており、他の軍師と一線を画している。 本作は「火計」が非常に強力だが、天候や風向きに左右されるし、これらはころころと変わるので中々思い通りにはならない。しかし、諸葛亮ならレア特殊能力の「天変」「風変」を持っているため思いのままに天候と風向きを操れる。火を放って敵のいる方角に向けて「風変」するだけでたちまち戦場と敵部隊が火だるまになりあっという間に殲滅される。毎戦場で赤壁の戦いのような大勝利を収めることが可能。経験を積めば「落雷」を習得する可能性もあり、そうなると戦場を豪雨に変えて雷を落として一撃で敵(たまに自分も)を瀕死にするといった強さを発揮し、妖術師じみた風貌とあいまって非常に印象に残る存在になっている。 「天変」あるいは「風変」だけを持つ武将は(*18)存在するが、本作の諸葛亮は両方共兼ね備えていて、かつ知力が非常に高いため、ほぼ確実に成功させる点においても異例の存在である。 本作PC版の諸葛亮はパッケージ画像を反映して頭に被っているものがカボチャ型の頭巾と、他シリーズとの顔グラフィックと比べると非常に独特なものになっている(*19)。イメージに合わないとの声があったか、コンシューマ版(SFC版、SS版、PS版等)では冠を被った従来通りの顔グラフィックに変わってしまった(*20)。 後の『三國志VII』では天変・風変に加えてついに落雷を初期状態で修得。 なお、我らが『三國志』シリーズのネタキャラ・曹豹の所有する特殊能力は「罵声」であるが、その知力の低さ故に掛かる敵はほとんどいない「死に能力」である。それでも彼の重要な個性に他ならないため、「曹豹血盟軍」における投稿「魔人の罵声」の由来となった。 そしてスーパー32X版のみ曹豹が一騎討ちにおいて異常に強くなっている事が2022年発覚した。バグなのかスタッフの意図的なお遊びなのかは謎である。 本作は機種毎にBGMが大きく変わるのも特徴となっている。 PC98版 いわゆるオリジナル。音源の都合もあるが、最も曲数が多く、他機種と比べてもメロディーの短縮などが無い。 CS版:曲数はPC98版とほぼ同じだが、久保田邦夫氏によるシンセアレンジ盤『三國志IV 電脳電撃編』からの出典であり、メロディーの追加及び変更がされて雰囲気が大きく異なる。SFC版は人気が高いが、主に戦争時のBGMでメロディーが短縮されている部分が多くみられる。 Win(withパワーアップキット)版 ハンガリー交響楽団の演奏によるサウンドウェア版の流用。CD音源による豪華な仕様となったが、複数のBGMがひとまとめにされてしまい曲数自体が大幅に減少(*21)、特に戦争時は野戦も籠城戦も一騎打ちまで含めた含めてメドレー形式のBGMにされてしまい、戦況によるBGMの変化を感じにくくなった上に本来の一騎打ちのシーンでは何故かPC98版の海戦BGMが使用されるといった問題点もある。同様の問題点は同時期に発売された『信長の野望 天翔記』にも見られる。現在配信されているSteam版もこれに該当する。 どの機種にもそれぞれの長所や短所があり、それぞれにファンがいる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7917.html
三國志X 【さんごくしてん】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 98~XPプレイステーション2 発売・開発元 コーエー 発売日 2004年7月2日パワーアップキット 2005年1月21日 判定 なし ポイント 三國志風太閤立志伝舌戦初登場多すぎる強制イベント粗の多い戦闘と戦役 三國志シリーズ 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 『三國志』シリーズの10作目。『VII』『VIII』と同様に全武将プレイとなり、プレイヤーは三国志に登場する全ての武将の中から一人を選んで主人公として三国志の世界を生きていく。 勢力に仕える武将として君主や太守から受けた任務を遂行しつつ、酒場で依頼を受けて所持金や名声を稼いだり、在野武将でも私兵を率いて勢力に殴り込みをかける等の自由なプレイが可能となっている。 システム 武将プレイに関しては『VII』や『VIII』を踏襲している部分が多い為、主に変更点を記す。 時間の経過は月単位から日にち単位に変更、都市の施設の出入り、マップの移動、コマンド実行に応じて日にちが経過していく。 前二作と大きく異なるのは一枚マップでの移動と言う概念が加わった事、これにより、マップを行き来している武将と知り合ったり、落ちている物を拾ったり、各地の名所を巡るといった要素が加わった。『太閤立志伝』におけるマップの概念と同じである。 空いた時間を使って酒場で依頼事をこなす事でお金やアイテム、名声、経験を稼げる。 戦争は始まってから1か月に亘って行われるようになっている。この間も時間が流れている為、戦闘中に自勢力の都市が攻撃を受けたり、他勢力が滅ぼされるといった変動が起こるようになった。 全体的な雰囲気は同社の『太閤立志伝V』と似ており、それに『VII』や『VIII』のシステム(能力鍛錬、技能取得、義兄弟、連合)の踏襲を加え、三國志に落とし込んだのが本作だと思えばイメージがしやすい。 舌戦 「武将の登用」や「他勢力との外交」等で、成功か失敗かの瀬戸際な状況に陥った場合に「舌戦」を挑むことが出来、勝利する事で成功に持ち込めるようになった。 いわば文官同士の一騎打ちと言えるシステムで、一騎打ちと同様にミニゲーム形式で勝負が決まるまで舌戦を繰り広げる事になる。 武将の能力や技能によって強弱はあるものの、一騎打ちよりもルールが複雑である為、ルールを理解して挑まないければ遥かな格下にも負けてしまう。 ルールは1~9までの数値が紐づけられたと3つの主張(道理・利害・情義)を3×3の数値が置かれたマスに置き、相手の手札と数値の強弱を競いつつ、ビンゴゲームのように同じ主張をそろえてコンボを決めるのが主なルールとなる。 1列全てにバラバラの主張を置いてしまうと逆コンボになったり、すでに置かれた数値を別の主張で上書き出来たり、コンボが発生するとカードゲームの大富豪のように数値の強弱が逆転する等の要素がある為、単純に強い数値だけを選べばいいというものではない。 身分 『在野』『一般』『太守』『都督』『君主』の五つとなり、軍師は技能の一つに変更された為、身分としては無くなった。 「在野武将」では維持費を払う事で私兵を雇う事が可能となり、他勢力の戦いに干渉できるようになった。この為、戦争で活躍して仕官したい勢力に自分を売るといった事が可能になった。 「君主」は『VIII』で見られた放浪軍も含んでおり、黄巾の乱の劉備勢力のように支配する都市を持たない勢力も存在する。この場合は各地で寄付を募りつつ兵を集め、旗揚げを目指す事が当面の目的となる。 「太守」になると時折、住民から「陳情」が出される事があり、放置したままにすると都市の「治安」が下がっていくので応える必要がある。 軍師が身分ではなく称号系特技となった事により、従来と異なりプレイヤーが君主や太守でも特技さえあれば自分で計略の成否判定を行えるようになり、逆に知力が高くても特技が無いと助言を出せなくなった。 また、成否判定自体も従来の実行武将選択時ごとの表示ではなく、計略とその対象の選択時に成功見込みのある武将が最大3名まで挙げられる形式に変わっている。 太守や都督には階級の高い人物でないと任命できなくなった。 太守等のいない都市は直轄都市となり、武将を常駐させる事はできないが、君主や都督の所在都市にいる武将を任務で派遣して内政を行う事はできる。 特技 『VII』や『VIII』と同じく様々な特技が存在し、覚える事で主人公を強化できる。 ただし内政や戦闘、一騎打ち、舌戦、名声など多岐にわたる要素で経験を積まなければならず、また、条件を満たしても身に着けるにはその特技を持つ武将や旅人と親しくなって師事をする必要がある。 これによって名声を稼いで許劭や橋玄に認められる事で「名士」の特技を得られるといった事が出来る。 戦闘 攻撃側、守備側の垣根は無くなり、部隊の士気や武将の統率力によってアクティブタイムバトルのように行動順ゲージが溜まっていき、『タクティクスオウガ』のように敵と味方が入り乱れて順番が回っていく。士気や統率力に大きな差があれば相手が行動する前に複数回行動する事も可能。 移動、攻撃、計略のコマンドの垣根も撤廃され、全ての行動は部隊の「機動力」を消費する事で行われる為、機動力の範囲内ならばあらゆるコマンドが実行可能なので攻撃後に即座に距離を取る一撃離脱といった戦法を1ターンの間に行う事も出来る。 「兵科による三すくみ」の概念があり、「歩兵>弓兵>騎兵>歩兵」と相性がハッキリしている為、優位な兵科ならば能力差があっても優位に戦える。 戦闘で部隊の経験を積み、特定の都市の施設を使う事で兵科を強化する事も出来、さらに部隊の能力を高めることが出来る。 一部の武将は強力な兵科を私兵に持つ事があり、曹一族や夏侯一族の「虎豹騎」「青州兵」や北方異民族の「突騎兵」、南蛮勢力の「象兵」「藤甲兵」「蛮族兵」等が該当する。 従来と同様に「野戦」「攻城戦」が存在するが、本作では攻城戦で勝利した後の「市街戦」も加わり、市街戦で政庁を制圧する事で初めて都市を奪う事が出来るようになった。 戦役 ある程度の勢力になり、大将軍になると地方に対して「戦役」を発令する事が出来るようになった 普段の戦闘が「都市に対する戦争」ならば戦役は「地方に対する戦争」となり、あらゆる都市が巻き込まれる形となる。発令した地方の都市をすべて落とすか、発令した勢力が一つ都市を失うまで続けられる。 1部隊が1都市全ての兵力となる為、通常の戦闘に比べても大規模な戦いとなる。また兵糧切れの概念も存在するので、「陣」や「味方都市」に移動して兵糧を回復する必要もある。 歴史イベント 従来の作品に比べて非常に歴史イベントが増えており、襄陽の戦い等の局地戦等、シリーズで初となる歴史イベントも多数追加されている。 歴史イベントの発生により、勢力の版図ががらりと変わったり、特定の武将が死亡したりとゲームに少なくない影響を与える事も多い。 イベントによっては一騎打ちや戦闘を挟む物もあり、その結果如何でIf展開が起こる事もある。 主人公によって内容が変化するものもあり、例えば「三顧の礼」イベントは諸葛亮でプレイする事で徐庶が劉備の下を去る際に訪ねて来たり、留守中に2度の訪問があった事が報告される等、特定の武将の視点のイベントが用意されている事もある。 主人公に近しい勢力ならばイベントの内容が詳細にみられるが、別勢力に関するイベントの場合は伝令による顛末の報告だけとなり、かなりあっさりしている。 結婚 パワーアップキットの導入が必要となるが、武将同士の結婚が可能となった。『VIII』PKと同様に二世武将の誕生と育成要素もある。 評価点 武将プレイの自由度が高まった。 『太閤立志伝』と違い、決められた期間に評定が開かれて必ず任務を言い渡されるわけではない為、空いた時間が比較的多く、好きな事が出来る。 時折、太守や君主に呼び出されて任務を申しつけられるが、出世をしたくなければ断る事も出来るし、逆に連続して任務を受ける事も出来る。働きたくなった場合は任務を提案する事も出来るのでかなり好きにさせてもらえる。 特技は様々な戦闘、内政経験を積む必要があり、覚えるのにはかなりの手間がかかる為、やりごたえがある。条件を満たしても、能力が低すぎれば師事出来ない等の制約も多いので、スーパーマンを作るのは難しい。 在野での自由度もVIIIと比べて増している。 酒場で依頼事を受けて資金や経験値を稼ぐと同時に名声を上げ、仕官や放浪軍結成に備える事ができる。 また、前述の通り私兵を集めて戦争に参加することで、味方した軍から登用を持ちかけられ仕官する事も可能。 放浪軍結成時にも、同志となる武将を確保できなくても単独での決起が可能となった。 原点回帰した一部の武将のグラフィックとBGM 記念作品である事から特定の地方の都市内BGMや戦闘BGMに初代『三國志』のアレンジが使用されている事もあり、オールドユーザーからの支持を得ている。 VII以降、顔グラフィックが普通の鎧武者になってしまい、個性が埋没した孫堅や呂布といった武将が旧来の「演義準拠の赤い頭巾を被った孫堅」や「翎子(通称 触覚)を着けてオールバックな呂布」に回帰しており好評を呼んだ。 これらの武将は次回作以降もこの路線で定着しており、より洗練されるようになった。 舌戦の登場 呉と同盟する為に舌戦を繰り広げた諸葛亮のように文官に活躍の場が増えた。弱小勢力の場合でも同盟を結びやすくなる為、生き残る術が増えた。 武将の登用でも信頼関係に持ち込めば、多少相性が悪くとも舌戦で口説き落とせるので好きな武将をスカウトしやすくなった。 個人相性の導入 従来のシリーズでは1種類だった相性値が、忠誠度に影響する勢力相性と親密度の上がりやすさに影響する個人相性に分かれた。これにより、元は親友同士だったが後に敵対した曹操と袁紹、仕える主君は違えど友人同士だった関羽と張遼などは、勢力相性は悪いが個人相性は良いため親密度が上がりやすくなり、VII・VIIIでこれらの組み合わせで親密度が上がりにくかった不自然さが解消されている。 新武将登録時に父親と母親の両方を設定できる。 以前のシリーズでは片親しか設定できなかったが、今作から両親を設定可能になり、新武将一家の子が母親を赤の他人と認識してしまう心配も無く新武将一族を登録できるようになった。 また、必ずしも両親が夫婦である必要も無い(異母兄弟も作れる)ため、複雑な(といってもこの時代には珍しい事でもないが)家族関係も設定可能。 賛否両論点 いくつかのBGMには男性声で「あっああああっあっあっあっあー」といった感じのコーラスが入っており、人によっては不快に感じられることもある。 問題点 多すぎる歴史イベント 関係のない勢力のイベントは簡略化される等の処置はあるものの、それを踏まえても歴史イベントが多発しすぎる。 例を上げると黄巾の乱シナリオでは、開始早々に張角病死→何進の台頭と暗殺→曹操や董卓の独立→董卓暗殺…と毎月のようにイベントが発生し、その度に勢力版図がガラリと変わる。 それまで必死で内政してきた都市を配置換えされたり、イベントで勝手に支配都市が増えていったり、敵対してしのぎを削っていた勢力が突然消えたりと、プレイにかなり水を差す要素となっている。 つまるところ、自由度が高い武将プレイのはずが、強制的に三国志の流れに沿ったプレイにされる事になり、自由度の低下を感じやすい要素になってしまっている。 今までのシリーズでも武将の死亡や版図の変更はあるものの、条件が複雑だったり、イベントの数が少ない為にそこまで気にならない物だったが、簡単に発生する歴史イベントが大量増加した事によって問題点が露呈するようになった。 また、簡略化されるとはいえ、連続で伝令の報告を聞く羽目になるのでひたすらクリックをする必要があり、クリックゲーになってしまっている。 無印ではこの現象を回避したければ仮想モードにするしかなく、その場合は武将の性格なども変わってしまうので興ざめする。史実モードで歴史イベントを発生させない為にはPKの導入が必要となる。 続編の『12』『13』でも同様の現象が起きており、自勢力に不利になるイベントの場合は選択肢で回避可能と言う救済処置はあるものの問題点として指摘されている。 かと言って、ただ傍観しているだけで史実通りに三国鼎立まで進むというほど綿密にイベントが組まれているわけでもなく(*1)、武将になりきって三国志の物語をなぞりたい、あるいは歴史に流されながらもあえて必死に抗ってみたいというプレイヤーにとっても不満な出来になっている。 クリックゲー 先述の歴史イベントも含め、伝令の報告が非常に多く、ひたすらクリックを求められる。 武将一人一人の移動や、(面識のない武将でも)死亡時の報告等が頻繁に行われる。特に終盤になると両方ともかなりのクリックが求められて煩わしい。 放浪軍での自由度の低さ VIIIと比べて在野での自由度が増したのと引き換えに、放浪軍での自由度が著しく低下してしまっている。 プレイヤー担当武将が放浪軍に所属していると、専用の画面で仕事の命令・提案または待機しかできず、宿営地を離れて他の都市に出かける事はおろか、所在都市の施設を訪れる事さえできない。在野武将の登用や部隊の新設はおろか仲間との親密度上げすらできないので、結成してもすぐ旗揚げしないとまともに動けない。 強すぎる軍師と兵器 このゲームでは「井闌(*2)」や「衝車(*3)」といった兵器が非常に強力だが、組み立てに大量の行動力を要する上に、接近攻撃には反撃できずに防御力も低いという弱点を持つ。 しかしながら「軍師」技能を持つ武将がいれば、「指示」コマンドを使うことが出来、これが軍師の行動力で好きな部隊を動かせるという凶悪な代物。 つまり、兵器部隊を配備した上で軍師を複数用意して、ブラック企業さながらに兵器部隊に指示を与え続ければ敵にターンが回る事なく1日で強力な部隊や強固な城門も壊滅させる事が出来るというイカれた性能を持つ。仮に攻撃されそうになっても事前に解体すれば防御が弱いという弱点も消失する。 同様に弓兵の最強兵科である「元戎弩兵」は「矢が敵部隊を貫通する」という効果を持つ為に、軍師によるブラック(ryで、極端な話になると1兵も失わずに大軍を撃退可能とおかしな事が起こる。 元戎弩兵に井闌を持たせると、井闌状態でも貫通効果が乗るためさらに手がつけられなくなる。 戦争時のアホ過ぎるCPU 総大将が全く戦わずに日和見をしたり、全く意味のない移動を繰り返すのは当たり前で、兵器にこだわり過ぎてサンドバッグと化したり、総大将がマップ端の水辺に移動して押し流されて敗北といった目を覆うようなAIとなっている。 特に武将プレイの場合は自分の部隊しか動かせないので、味方が全く頼りにならず、敵の動きもマヌケ過ぎる為に10倍の兵を撃退したとしても達成感がまるでない。 上記の「井闌+軍師」や「元戎弩兵+軍師」による虐殺も、このCPUが相手だからこそ成り立つ部分もある。 戦闘システム自体は上記のチート軍師と兵器といった粗はあるものの、三すくみや様々な兵科、技能等見るべき部分もあるが、それを打ち消すほどにCPUのAIがお粗末になっている。 あまりにも面倒すぎる戦役 マップが広すぎる上に構造が悪く、一本道の街道が多い為に渋滞が多発し、とにかく時間がかかる。 通常の戦闘と違って時間切れによる終了が起こらないのでひたすら冗長、一度の戦役で2~3時間はかかるのに関わらず途中でセーブが出来ない。 兵糧切れが起こると都市や陣に戻らなければまともに行動できなくなる上に、兵糧切れで補充に戻り再度移動中に兵糧が(ryと悪循環に陥る事もあり、「時間切れが無い」為に終わりの見えない戦いになっている。 後期シナリオの魏に新君主で立ち向かう時等、到底かなわないような状況でCPUに発令されると嬲り殺しの憂き目にあう。 この様にゲーム終盤の消化試合を短縮する為に考えられたシステムの割には問題点が多すぎる為、本作の評価を下げる一因になってしまった。 陳情がうっとうしい 太守以上になると陳情に応える必要があるが、その内容が投資や施しを強要してくる物が多い。しかも断ると当然のように名声が下がる。『VIII』における乞食や町娘のような存在と化している。 絶対に儲かる商売に投資しませんか?といった商人の申し出を断っただけで名声が下がるのは釈然としないものがある。 成功すればリターンも大きいのだが、失敗すると渡した物資がそっくり取られる上に場合によっては罵られるのでよりストレスが溜まる。 また溜まる速度が速く、放置すると治安低下のペナルティが付いて回るので何かと足枷になる事が多い。 賊がうっとうしい マップの街道を少しでもそれるとかなりの頻度で賊に襲われて一騎打ちに持ち込まれる。金を渡すか、一騎打ちで倒すかで追い払えるが、負けると全所持金を奪われてしまう。 そのため一騎打ちが苦手な武将の場合は賊とまともにやり合えず、猛将でプレイする場合は弱すぎる上に倒しても名声が1上がるだけ、と旨みが少なすぎる。 「名士」の技能があれば一騎打ちではなく舌戦に持ち込めるが、そもそも所持する武将が少なく、覚えるにしても手間がかかるのであまり救済処置になっていない。 『太閤立志伝』でも同様の要素があるが、あちらでは酒場で用心棒を雇う、悪名を溜めすぎると向こうが逃げていく、交易品を持っていなければそもそも襲われないので交易時のみ山や海を避ければよいといった事で、文官プレイでも対処が可能なだけに気になる点でもある。 説得を試みて失敗すると一騎討ちにすらならずに問答無用で所持金を全て奪われてしまう。迂闊に挑発のつもりでわざとはした金を差し出したりしたら、どんな豪傑でもあっさりと有り金全てを持って行かれてしまう。 「間諜」の特技を持っていると使える「脱出」も、同様に失敗即所持金全ロストのためあまり役に立たない。 Win版の修正パッチは公式ユーザーズページでは配布されておらず、ゲームを起動して「ネットワークに接続」を選んでユーザーID・パスワードを入力する事でのみダウンロードできる。 この時、ゲームを再起動する必要があり、場合によっては何度も再起動するはめになってしまい面倒である。 さらにこの事によって現在ではさらなる問題が発生している。余談にて後述。 その他 『太閤立志伝V』と同じく、輸送は一瞬で完了する。 武将による都市間の移動に何十日もかかってしまうので不自然さが目立つ。特に前作では輸送にも時間がかかる為に計算に入れる必要があり、高い戦略性を生み出していたので非難される声もあがった。 活躍した事で得られる特権(使用する事であらゆる進言を聞き入れてもらえる)の消滅。君主の方針に口を出す事は出来るが却下される事も多いので頭の悪い動きを制御できない。 自動戦闘だと攻城戦で防御度が減りやすく、攻撃側が有利になってしまう。自分が参加している戦闘なら委任しなければいいが、自分が参加していないとあっという間に都市を奪われてしまう。このため攻略直後の都市が非常に落ちやすい。酷い時は攻略後に出陣元の都市に戻っている最中にもう落とされている。武将プレイの時は君主が太守を置かずにやられる事が多いのでイタチごっこになり、徒労感ばかりが増していく。 武将の性格パターンが減少している。 従来は義理・野望が16段階ずつで併せて256パターンあったのだが、謀叛による独立のしやすさが義理に統合され、「義士」「重視」「普通」「軽視」「無視」のわずか5段階、君主の時の勢力拡大のしやすさに影響する戦略傾向(「中華統一」「地方統一」「州統一」「現状維持」の4段階)と併せても20パターン、さらに漢室に対する態度(「重視」「普通」「無視」の3段階)と併せても60パターンとなっている。 冷静・勇猛も8段階ずつで併せて64パターンあったのが、「小心」「猪突」「剛胆」「冷静」のわずか4段階となっている。 総評 前々作の要素を組み込みつつ、太閤立志伝のシステムも加わった全武将プレイの決定版ともいえる作品だが、 多発する歴史イベント、粗の多い戦闘システムと戦役等から評価を落としてしまったと言わざるを得ない。 また、『VIII』の発展形としてみれば自由度も高まっているものの、同時期に発売された同じく全武将プレイが可能である『太閤立志伝V』と比較すると、 様々な職業やそれによる要素の多さ、豊富なミニゲームといった観点で後れを取っており、どうしても見劣りする部分が目立つ作品になってしまった。 余談 本作以降、起動時に初代『三國志』の「英雄のテーマ」のフレーズが使われるようになった。 パワーアップキットはPC版のみで、『VII』と同様にコンシューマー版は未発売となっている。 2018年3月30日にオンライン認証が終了し、ネットワークコンテンツが利用不可能になってしまった。これにより(例え新品で購入していても)修正パッチもダウンロードできなくなっており、うっかりアンインストール&再インストールしてしまうと困った事になる。 本作のBGM担当は刑事ドラマ『相棒』のチーフ・コンポーザーでもある池頼広氏。オーケストラに対して胡弓や京劇に用いる打楽器を混ぜ込んだ曲が多く、中国的な雰囲気を自然に醸し出している。 菅野よう子時代の旧作BGMをリスペクトした小品や、ナムコ三国志のBGMによる変奏曲を含むなど作曲者の遊び心が感じられる。 一方、賛否両論点のとおりで男声合唱が重過ぎていたり、一騎打ちのBGMがもろに『相棒』テイストであったりとネタになるところも少なからず。
https://w.atwiki.jp/warandpeace/pages/42.html
新解釈・三國志 映画『新解釈・三國志』Blu-ray DVD 豪華版